我ら荒野の七重奏(加納朋子)

七人の敵がいる」続編。

息子の陽介が中学生になり吹奏楽部に入部。陽子の「親の会」での奮闘が始まる・・・。

前作で、陽子の”ばっさばっさと切り捨てる様”に惚れ惚れしたので、今回もそんな姿を想像して、痛快な気分になれるんだ~と楽しみにしてたんですけどね。中学校に入学した陽介が、吹奏楽部に入部して希望の楽器担当になれなかった、担当を変えてくれと、顧問の先生に乗り込んでいく陽子の姿には、かなり引いてしまいました。これって、いわゆる「モンスターペアレント」ってやつですよね。陽子さん、いくら息子が可愛いからって、そこまでやっちゃったらイカンよなぁ・・・と、のっけからかなり気持ちが冷めてしまったのでした。

なんだよー!こんな陽子が読みたいんじゃないんだよー!もっと、スカッとさせてよー!と心の中で叫びながら、なんとか気を取り直して先を読んでいくと、まぁ、後半で持ち直して良かったなぁという気分になりました。もうねぇ、ホッとしたよ。心配させないでよー。と、思わず著者様に突っ込みを入れてみたり(笑)

最初は引いちゃったけど、演奏会場の予約を取るために徹夜で並んだり、役員の仕事はキッチリこなしつつ、いじめ問題を解決したりと大活躍の陽子さんに、最後はすっかり魅了されました。あれこれ文句を言うけれど、仕事もキチンとこなしつつ、決まったら手を抜かずにキッチリやるし、みんながなかなか言い出せなかった(出来なかった)合理化も進めちゃうし、そういうところはね、陽子さん、さすがだなぁと思いました。こういう方が役員になってくれると、周りも本当に助かるし、それ以降の役員さんたちにとっても有難いと思うんですよね。最初は反発も生まれるだろうし、多少の軋轢も生んじゃうんでしょうけど・・・。

陽子はもちろんですが、東さんやゴルビーなど、個性的な登場人物たちにも楽しませてもらいました。東さん、災難だったなぁと同情もしたんですが、東さんも言う時は陽子にも負けてなかったし、こういう人、好きだなぁと思いながら読みました。そして、ゴルビーの創った曲ってどんな曲なんでしょう。聴いてみたいなぁと思いましたし、ゴルビーの娘さんとのやりとりには思わず涙腺が緩んじゃいました。あぁ、本当に良かったなぁと思いました。

実は私の姪が吹奏楽部員でして。保護者の大変さはもちろん、どうしたって協力が必要だっていうのは、まぁ、それなりに見聞きして知ってたんですよね。なので、ある程度は「うんうん、そうなんだよねぇ。ホント、大変そうだよねぇ」と読めたんですが、徹夜でホールの予約を取ったりというところにはビックリ。でも、子どものためと思えば、しょうがないと諦めるしかないんでしょうね、きっと・・・。この作品では、解決できましたが、実際には、苦労されてる保護者の方々って、沢山いるんじゃないのかなぁと思いました。


小学校、中学校のPTA(親の会)で活躍する陽子を読んだからには、高校のPTAで活躍する陽子も読みたいですね~。加納さんには是非とも書いていただきたいものです!
読めると信じて待ってます。。。






(2017.01.07 読了)




我ら荒野の七重奏
集英社
加納 朋子

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