四人組がいた。(高村薫)

ま、まさか高村薫さんが、こんな小説を書くとはーっ!!
・・・と、心の中で何度も何度も、何度も!叫びながら読みました。いや、ホントにビックリ!

私の中の高村さんって”硬質なミステリー小説を書く人”以外の何者でもなかったんですよね。そういう小説以外の作品もあるのかもしれないんだけど、私は読んだことがなくって。なので、あらすじを読んだ時は「え?高村さんって、あの高村薫さんだよね!?」と思わず疑ってしまいました(笑)で、「へ~こういうテイストの作品も書かれるんだ~」と意外に思いながら読み始めたのでした。


過疎の村を舞台に元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さんという4人の老人たちが縦横無尽に駆け回る。ユーモア小説であり、ファンタジーあり、チクリとした風刺もありの連作短編集。


いやいやぁ~高村さんは、やっぱり高村さんでした。どういうテイストの作品を書かれても、高村節っていうんですか、それは健在。最初は、ユーモア小説と謳いながらも、なかなかの硬質な文章に戸惑ったんだけど、読んでいくうちにそんなことは気にならなくなっていきました。

キャベツが大行進したり、豚が光ったり、AKB48を彷彿させるようなタヌキのアイドルグループあり、最後には閻魔様まで登場してのドタバタ劇。それに4人の元気すぎる老人たちが関わると、もうね、どうにも止まらない、止められない(笑)高村さんらしからぬ突飛すぎる話に、最初はついていけないかも・・・と不安になったりもしたけど、読み進むごとに慣れてきて楽しめるようになりました。

と、そんな部分もありながら、今の世情をチクリとやるところはキッチリやってくれるという感じでして。そういう風刺がスパイスとなっていました。

でも、基本はユーモア小説。何も考えずにうははと笑っておしまい。そんな作品でした。硬質な高村作品を期待して読むとちょっと期待はずれかも。私は、そこそこ楽しめたけど、でも、やっぱりちょっぴり物足りなさも感じちゃったかなぁ・・・。面白かったのは面白かったんだけどね。



(2014.10.20 読了)





四人組がいた。
文藝春秋
高村 薫

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