恋歌(朝井まかて)

樋口一葉の歌の師匠であった中島歌子。彼女の波乱に満ちた人生を描いた作品。

実のところ「中島歌子」さんという名前は初めて知りました;;;というかね、樋口一葉は作家さんだと思ってたので、歌人ってあったというのも初めて知ったという次第。無知ですみません;;;って感じですが。


幕末、尊皇攘夷の急先鋒であった天狗党、その水戸藩士と熱烈な恋愛の末に結ばれた歌子。しかし、歴史の波にのまれ、夫とは引き離され自らも投獄される。藩士の妻子たちと助け合いながらの過酷な投獄の日々・・・。


今までの朝井作品とはちょっと趣が違うかなぁという印象でした。今までの作品と違って「恋愛」メインだったからでしょうか。水戸藩士の妻として投獄され、牢での過酷な日々が描かれながらも、登世(歌子)の夫を想う気持ちが強く溢れていました。

一方で、登世を主人公にした恋愛小説でありながら、幕末に水戸藩士たちが辿った道が描かれ、明治の花壇の様子も描かれているので、歴史小説としても読める。一度で二度楽しめると言ったら言い過ぎかもしれませんが、そういう部分でも魅力ある作品でした。

でもね、なんだかちょっと重くて暗めな感じで、読みながらずずんときてしまって・・・。私としてはちょっとなぁと思わないでもなかったです。時期的に、結構、精神的にシンドイ時に読んだので、そんな風に感じてしまったんでしょうけどね。

なので、ちょっと時間を置いて、もう一度読み直してみたら、もうちょっと違った感想になるのかなと思います。



(2013.09.12読了)



恋歌
講談社
朝井 まかて

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