美晴さんランナウェイ(山本幸久)

心温まるホームドラマ。・・・かな(笑)
中学生から高校生になるまでの世宇子が、父親の妹である伯母の美晴さんを語る。語り手は世宇子だけど、主人公は美晴さんですね。

この美晴さんが、なかなか”破天荒”でして。母親の葬儀では、お通夜の前に抜けだして京都・奈良観光に出かけてしまうし、お見合いは途中で抜け出してくるし、姪の世宇子を巻き込んでトラブルの発生源になるし・・・。
でも、憎めないんだよねー。その破天荒な行動の裏には、ちゃんと美晴さんなりの理由があって。見え隠れする美晴さんの心情とか優しさに、ホロリとさせられたりしました。周りの家族達も、ぶつぶつと文句を言いながらも、そんな美晴さんが好きなんだなーというのが伝わってきて、ほのぼのしちゃいます。

ドタバタのホームコメディなんだけど、なかなかシビアな事件も起こったりするんだよね。まぁ、のっけからお葬式ってのもだったんだけど、伯父さんが会社経営に失敗して、従兄が同居するようになったり。でも、なんだか暗い感じにはならずに、だからといって「家族みんなでこの困難に立ち向かい乗り越えていくぞっ!」と、必要以上に熱ぅーーくなる訳でもなく(笑)そこが現実的で、”虚構の世界”という印象を薄くしたような気がする。

「空元気の家系」という章があったんだけど、本当にそんな家系だよねぇ、と。破天荒ぶりを発揮する美晴さんだって、本音を隠すための行動がそうなっちゃうて感じだし。私、そういう「空元気」に弱いんだよね(笑)そんな訳で、ちょっとホロリとさせて、心の隅っこをほっこりと暖かくしてくれるような、このお話。読めて良かったなぁ、と思いながら読了しました。


美晴さんランナウェイ

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