阿蘭陀西鶴(朝井まかて)

「好色一代男」「世間胸算用」などの浮世草子で知られる井原西鶴。そんな西鶴を彼の盲目の娘の視点で描いた物語。


西鶴って、確かに子供のように自分勝手ではた迷惑な人だったのかもしれないけれど、それと同じくらい愛情深く、そして才能に溢れた人だったんだなぁと思いました。何かに秀でた人って、そういうものなのかもしれない。いや、そうじゃないと非凡さは発揮されないのかもしれない。そんなことを思いました。

盲目の娘の視点で語られる西鶴の姿は、身内の厳しさもあってみっともなく感じる部分もあり、読みながら、こんな人が家族だったらそれに付き合わされる家族はそりゃ~大変だろうなぁと心から同情したりもしました。でも、嫌っているようだった娘も、父親の愛情に守られていたことにいつしか気づき、知らず知らずに父への愛情を深めていくんですよね。まぁ、家族だったら当然なのかなと思いつつ、読んでるこちらも、ゆっくりと西鶴への好感度があがっていったような気がします。最後には、「愛すべき西鶴」そんな気持ちで読み終わりました。

学生時代に授業で覚えただけの「好色一代男」や「世間胸算用」を読みたくなっちゃいました。




(2014.10.28 読了)




阿蘭陀西鶴
講談社
朝井 まかて

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この記事へのコメント

2015年10月28日 22:06
すずなさん、こんばんは(^^)。
あの時代の大阪の町人の暮らしが丁寧に描かれていましたね。興味深かったです。
段々におあいが西鶴の愛情に気づき、穏やかに暮らしていくようになるのが、とてもよかったです。
西鶴に、親しみがわきましたね♪
すずな
2015年10月29日 12:56
>水無月・Rさん
私も大阪町人の暮らしぶりを興味深く読みました。
おあいの気持ちが少しずつ変わっていって、読んでる私も西鶴に対する気持ちが変わっていきました。最初のほうの気持ちが最後には全くなくなって、西鶴が好きになっていました(笑)

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