疫神(川崎草志)

アフリカで発生したカビを原因とする伝染病。極秘裏に処理されるが、日本の学者が持ち去った事に気付いたエミリーは日本で彼を追うことに。そこで待っていた真実は・・・。

致死率の高い伝染病が発生して・・・というパニック小説で、伝染病との攻防戦が書かれてるのかと思いきや、読んでいくとちょっと違ってて「あれれれれ~?」と戸惑ってしまった。どっちかというと、ホラーとかSF系の小説でした。

米国の疫学研究チームのエミリーが追う日本の学者の行方。ある事情から殺人を犯してしまった夫婦の乳飲み子を連れての逃避行劇。他の人には見えないものが見える、そんな特殊能力を持つ幼稚園児が気付いた、町で起こっている不穏な出来事。という3つの物語がそれぞれに進んでいく。それがね、もう本当に三者三様の物語なんだよね。これらがどう繋がっていくのか、どんな結末を迎えるのかドキドキハラハラししつつ読みました。

ただ、その3つの物語が違いすぎてて、同じ次元のお話だとすんなり受け入れられない、そんな気持ちも心の片隅にあるんですよね。そういう意味で心がざわざわしちゃうという、なんともスッキリしないというかね、不思議な読書となりました。

どうもシックリこないという違和感があるものの、どうなるんだろう?それって、どういうこと?と、先が気になって読み進めていくという面白さはありました。最後は「そうきたか!」という面白さも味わえました。でも、一方で「え?そこはそれだけ!?」と、肩透かしを感じた部分もあったんですよねー。全てが大満足ということではなかったのは、ちょっと残念だったかなぁ。

でも、概ね楽しめた作品ではありました。



(2013.08.31読了)




疫神 (単行本)
角川書店
川崎 草志

Amazonアソシエイト by 疫神 (単行本) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック