官能と少女(宮木あや子)

短編集。
淫靡な宝石に恋する女、恋人が自分の幼児体型を好んでいたと知った養護教諭、アイドルを「夫」にした少女、「おじさま」に監禁されてる少女などなど、もうね、まさにこのタイトル通りの6編。

宮木作品は2種類に分けられると思うんですが、これは「カラッと笑える痛快小説」ではない方でした。それも、かなり強烈な感じ。


この作品集は、かなり、なんていうんでしょうか、キツイです;;;精神的に、結構クルなぁ;;;というのが正直なところ。救いのあるものもあるけれど、救われないというかね、タマラナイ物語が多かったなぁ・・・。「切ない」という言葉では全く足りない、キリキリと胸が痛んで、あまりの酷さに涙すら出ない、そんな気持ちになるものもあったりして。

でも、これはこれで「恋愛小説」ではあるんだよねぇ。少女たちが主人公のお話が多いので、その分、純粋で一直線というかね、その真っ直ぐな気持ちが、ツキツキと心に刺さってきました。でも、その真っ直ぐな気持ちが向かう方向を、もうちょっと別な方に向けられればいいのに・・・と堪らない気持ちになることも多かった。読んででシンドイなぁと思うことが多かった。

特に衝撃的だったのは、「おじさま」に連れさられて監禁された少女を描いた「雪の水面」。これはもうね・・・;;;衝撃が大きすぎて涙すらでない、そんな物語でした。


こういう作品は読むのに気力を使うけれど、でも、それが魅力でもあって、ついつい読んでしまうんだよねぇ。結構、好きだし。ただ、2冊続けては読めないなぁとは思うけどね(笑)




・コンクパール
・春眠
・光あふれる
・ピンクのうさぎ
・雪の水面
・モンタージュ


(2013.06.12読了)






官能と少女
早川書房
宮木 あや子

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この記事へのコメント

苗坊
2013年07月14日 18:02
こんにちはー^^
この作品はなかなかきつかったですよねー。私も読み終えた後に疲労感がハンパなかったです。続けては読めません^^;
一応恋愛小説なんですよね。結構そろいもそろって歪んでいましたけど。でもこういう作品をかけるのが宮木さんだなーと思います。
2013年07月14日 22:06
すずなさん、こんばんは(^^)。
ですよねぇ~(^_^;)。
なんだか、非常に痛ましかったです。少女たちの誰一人、救われていないのが、本当に。
与えられる虐待を「愛なのだ」と思うことで、自分を守ろうとする少女たちが、痛々しくて、悲しかったです。

そんな物語を書く宮木さんは、本当におそろしいひとですね・・・。
だって、それでも読んでしまうんですから、私たち。
すずな
2013年07月15日 12:56
>苗坊さん
読了後の疲労感が半端なかったですよねぇ;;;
かなり歪んでる恋愛小説で、こういうのが書けるのが宮木さんだ!って感じでしたね。
すずな
2013年07月15日 13:35
>水無月・Rさん
本当に痛ましかったですね。救いもないし。読んでて、こんなにシンドイ作品は久しぶりでした。
でも、読んでしまうんですよね;;;そんな作品が書ける宮木さんはホントおそろしいひとですね…。
2015年03月19日 21:17
こんばんは~。
読みましたが、私もすごくキツかったです;;;
いやまさか、こんな心が痛くなる内容だとは読むまで全然思わず。。。恋愛小説・・・そうか、言われてみればそうだなぁと思ったものの、なんだか本人にとっては恋愛なのに、なんでこんなに痛いんだとますます苦しくなりますが、とりあえず読み終えられてよかったです。。次は宮木さんの本ではガラシャを狙ってるところですが、重くないものだといいな;;
すずな
2015年03月23日 12:38
>yocoさん
これは本当にキツかったですよねぇ;;;切ないというより、確かに苦しくなった作品でしたね。
「ガラシャ」はタイトル通り、細川ガラシャ夫人が主人公なので、重いといえば重いお話かもしれません^_^;

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