残り全部バケーション(伊坂幸太郎)

裏稼業コンビの岡田と溝口を巡る連作短編集。

も~、まさに伊坂さん!と思える連作集でした。伊坂さんらしく時系列がバラバラで読み初めは戸惑うものの、読んでいくうちにそんなことは気にならなくなる。最後はほんのり温かい気持ちになれる作品集でした。

タイトル作である「残り全部バケーション」はアンソロジーで既読。「検問」も読んだ記憶があるんだけど、雑誌に掲載されただけみたいなんですよね。勘違いかな、と思いつつ、もしかするとその雑誌を別な目的(きっと有川さん関係)で買ったのかもしれません。

「岡田と溝口のコンビ」と言いつつ、最初の章はふたりのコンビ解消について描かれてるんですよね。裏稼業に嫌気がさした岡田が「辞めたい」と溝口に告げるというのがはじまり。「いきなりそれかい!」と突っ込みたくなったりもしたんだけど(笑)その後は、時系列が前後して、岡田と溝口コンビの過去の話や、岡田とコンビを解消した後の溝口の話、そして、岡田が小学生だった頃の話などが綴られる。

溝口って最初は嫌なヤツだなぁとあんまり良い印象は持ってなかったんだけど、岡田への愛情(?)が感じられたり、20年前のエピソードもあったりして、だんだんと好感度が上がっていきました。そして、最後の章では「溝口やったね!」と、賞賛の嵐でした(笑)

岡田は最初から好きだったんだけど、「タキオン作戦」と小学生の頃のエピソード「小さな兵隊」を読んで、ますます好感度がアップしました。どっちの章も伊坂さんらしいとぼけた感じながらも、子供達への愛情が溢れててすごく好きです。良かった!



ちょっとネタバレ気味。
未読の方はご注意を。










最後の章は溝口の好感度が上がったのにプラスして、まさかの展開が待っていました。「サキ」って出てきた時に「あれ、この名前って・・・」と思ったんですよね。でも、サキ本人だと思ってて、まさかそっちとは思わなかったのでビックリ!ラストがハッキリ描かれてなくって、「どうだったのーっ!?」と叫びたい気分ではあるんだけど、あれは、きっと・・・うん、きっと!・・・と信じたいです。



・残り全部バケーション
・タキオン作戦
・検問
・小さな兵隊
・飛べても8分



(2013.02.03読了)



残り全部バケーション
集英社
伊坂 幸太郎

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この記事へのコメント

苗坊
2013年02月11日 01:14
こんばんは^^
あれ?サキって名前どこかで登場しましたっけ?忘れました^^;でも、私もあれはあの人じゃないかなって思ってました。最後ハッキリしなかったですけどそう信じたいです。
岡田も溝口も伊坂さんらしいキャラで良かったですよね~^^2人の昔から繋がっていた絆が本当に良かったです。
すずな
2013年02月11日 12:57
>苗坊さん
1章の娘の名前が「サキ」(作品では漢字でしたが)だったと…あれ、ちょっと自信がなくなってきちゃいましたが^^;

最後はきっと!と信じたいですよね。岡田も溝口も伊坂作品らしいキャラでしたね。悪党なはずなのに憎めないんですよね。2人が昔から繋がっていたというのが良かったですね。それが分かった時は、嬉しくってニマニマしちゃいました(笑)
べる
2013年02月17日 00:37
伊坂さんらしさ満載の作品でしたよね。きちんと一作ごとに意味があって、最後にちゃんと繋がる構成はさすがだなぁと思いました。やっぱり私は、『夜の国~』みたいな作品よりは、こういうわかりやすいエンタメ系の伊坂作品の方が好きなんですよね。
溝口の岡田ラブっぷりが大好きでした(笑)。いつかまた二人が再会する日が来るといいな、と思います。
すずな
2013年02月18日 12:39
>べるさん
それぞれの短編も良かったですが、それが最後にちゃんと繋がっていったのが本当に良かったですよね~!伊坂作品だ~♪と思えて嬉しかったです。私もこっち系の方が好きです!
いつか溝口と岡田が再会する日が来るといいですね!そのお話も読めるといいですね。

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