母性(湊かなえ)

母と娘の物語。
娘が求めたもの。そして、母が持たなかったもの。それが故に起こった悲劇。

湊さんだなぁと思える作品でした。ドロドロ。・・・って表現ではちょっと違うような気もするけれど、スッキリ清々しい気持ちには全くなれない作品でした。でも、先を読む手が止められない。気付けば一気読みしちゃってました。さすが、湊さんです。

娘は母の無償の愛を追い求め、母に褒められる事だけを追求していく。「頑張ったわね」その一言と撫ぜてくれる温かい手の為ならどんなことだって頑張れる。そこまで・・・とちょっと唖然とした部分もあったけど、思い返してみれば、私も小さい頃は母に褒めてもらう為に頑張ってたよなぁとも思えてきて・・・。まぁ、今となっては、懐かしい思い出なんだけど。と思ったところで、でも、と思う。実は今でもそういう部分があるのかもしれないなぁとも思ったり。決して、丸ごと尊敬できるとは言い難い母ではあるし、大人になってみれば(一人の人間として第三者的に見えるようになると)嫌悪すら感じる部分があったりもするけれど、それでも”母”には変わりない。出来得る限り母に気に入られる娘でいたいという気持ちは拭い去れないものなのかなぁと、そんなことも思ったのでした。

章毎に「母性について」「母の手記」「娘の回想」と3つの部分があって、それぞれの立場からその母娘について語られる。なんと言っても、「母の手記」のインパクトが強かった。母になっても誰かの”娘”ということには変わりないんだよなぁと思ったんだけど、母になったら母の部分が大きくなって娘の部分ってちょっと減っていくんじゃないんだろうか。それとも、娘の部分はそのままに母の部分が新たに出現(?)するんだろうか。どっちなんだろう?母になったことがないから分からないんで、母になった人に聞いてみたいなぁと思いました。まぁ、この母親は”母”が無さ過ぎたんだけど。そして、それが悲劇に繋がったんだけどね。

「母性」って子供を産んだら自然に湧きおこってくるものだと思ってたんだけど、そうでもないのかなぁとも思った。現実に、子供を虐待したり殺害したりという事件も起こってるんですよね。子供よりも自分が一番大事って親も少なからずいるし。まぁ、親だって人間なんだから、当然と言えば当然なんだろうけど・・・。「母性」ってなんなんだろう。まぁ、子供を産んでない私がいくら考えても分からないことではあるんだろうけどね・・・。


・・・なんか、いろいろと考えてたらぐちゃぐちゃとなってしまって、何が言いたいのか良く分からない感想になってしまった;;;



(2013.01.04読了)




母性
新潮社
湊 かなえ

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この記事へのコメント

2013年08月06日 19:45
すずなさん、こんばんは(^^)。
「母性」とはなんだろう、と私も考えました。
でも、私も分かりませんでした。
湊さんの投げかけるこの疑問、考えれば考える程、怖いです。
登場人物たちが皆、会話が足りず思いやりの方向性がズレてるので、とても疲れました。
私には理解できない「母性」でした(^_^;)。
すずな
2013年08月08日 12:42
>水無月・Rさん
「母性」ってなんでしょうね、ホントに。母親になれば自然とわきあがってくるものだと思ってたんですが、そうでもなさそうだし。考えれば考えるほど、わからなくなってしまいますね。
たしかに、疲れる読書となりましたね。

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  • 『母性』/湊かなえ ○

    Excerpt: 冒頭に、事件。 いつもの湊かなえさんの手法だな、と読み始める。 団地の4階から転落した娘。〈愛能う限り、大切に育てきた娘〉と嘆く母。 「母性について」「母の手記」「娘の回想」の3つの視点から語ら.. Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。 racked: 2013-08-06 19:40
  • 母の想いは重く

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