窓の向こうのガーシュウィン(宮下奈都)

デビュー作からずっと追いかけている宮下さん。
宮下作品を読むと、世の中を上手に渡っていくよりも、もっともっと大切な事があるんだと教えられたような気持ちになります。そして、自分のことをちゃんと愛してあげなさいと諭されてるような気持ちにもなります。

この作品もやっぱり同じように感じました。というか、いつも以上に、それを感じたように思います。

未熟児で生まれ、両親はばらばら。父親はずっと前に出て行ったきり帰ってこない。そんな主人公の佐古さんは、19歳となり訪問介護先で出会った横江先生やその家族との交流を深めていくが・・・。

ゆっくりとであっても、決して背伸びをせず、自分の出来る事を確実にやっていく。目の前のやらなきゃいけないことを、ちょっとずつ手に取ってこなしていく。そして、その分はいつの間にか前に進んでいるもんなんだ。それが、一歩には満たない半歩ずつであっても。関わる人とも自分の出来る範囲できちんと向き合う。そうやっていると、いつの間にか、自分を理解し受け入れてくれる人が必ずいるものなんだ。

それが、新しい何かのはじまりになる。


佐古さんの淡々した語りが、じわりじわりと沁みてくるように心に広がっていきました。その思いを上手く感想として書けないのがもどかしい;;;


とにかく、読了して反省というかなんというか・・・。自分を省みて、どよよ~んと凹んでしまったということだけは書けるってのがアレなんだけど;;;

ほんっとにねぇ。自分がいかに駆け足で生きているのかっていうことを痛感させられた。いつもいつも、何かに追われるように焦っていて、前へ前へ、とにかく前へと必死で進んでいるような私のこれまでの人生。何かに取り組んでいなければ、世の中から、周囲の人々から、取り残されていくような焦燥感ばかりを感じているような気がする。世間をなんとか上手に渡っていこうと必死になって。

だから、周りがよく見えていないんですよね。急ぎすぎて、そして、焦ってばっかりで、沢山のことを取りこぼしてきたような気がします。向き合わなきゃいけなかった人ともキチンと向き合ってこなかったような気もします。

・・・と、そんなことを思っては、また焦ったり;;;


いかん、いかん。とりあえず深呼吸。
時には立ち止まって、自分の周囲をゆっくりと見回してみることも必要。(・・・って、何かの歌詞でそんなのがあったなぁ;;;)今いるその場所を大切にしなきゃね。それから、もうちょっと自分のことを愛しんであげよう。

・・・出来るだけ、ね(笑)
いや、だって。いままでの習性(?)がすーっかり身についてるんだから、すぐには無理ってもんです。なので、焦らず少しずつ少しずつ、変えていければいいなーってことで。




(2012.06.27読了)






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この記事へのコメント

苗坊
2012年07月07日 21:29
こんばんは。
この作品を読んでいたら、自分はいったい何を焦っているんだろうなって思いますよね。
こんなふうにのんびりとした時間を過ごせればいいじゃないかって思いました。
私もいきなりこんな感じには出来ないと思うので、まずは深呼吸して周りを見ることが出来ればいいなと思います。
すずな
2012年07月09日 12:42
>苗坊さん
そうなんですよー。そんなに焦らず、ゆっくりとでいいから確実に歩んでいければいいんじゃないか…と、反省というかなんというか…^^;
すぐには無理なので、徐々に…という感じで過ごしていければいいですね。

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