雪と珊瑚と(梨木香歩)

生まれたばかりの赤ちゃんを抱えたシングルマザーの珊瑚が、周囲の人々の助けを借りながら惣菜カフェをオープンさせるという物語。

疲れた時に読むと、癒される物語ではあるんだろうけど、あまりにもとんとんと上手く行き過ぎて、リアリティはあまり感じられないという側面もあるんですよねー。「これはお話だから上手くいくんだよね。現実ではそんなに上手くいく訳ないよ。」・・・なーんて、ちょっと拗ねモードに陥ってしまったりもしちゃいました。

とにかく、悪意を持った人が皆無・・・ってことはないんだけど、珊瑚の周りの人々が優しくって温かくって良い人ばかり。生まれたばかりの雪を預かってくれたり、ド素人で何の知識もない珊瑚が「惣菜カフェを作りたい」と思えば、お料理を教えてくれたり、材料を調達してくれる人が現れたり、経営についてあれこれ教えてくれたり、器具を提供してくれたりと、手助けしてくれる人が、どんどん湧いてくるって感じ。

・・・って、なんだかちょっと辛口モードのような気もしますが;;;

だって、カフェをオープンするまでがあまりにも順調すぎるんですもん。おまけに、オープンしてからもすぐに雑誌に取り上げられたりして・・・。なんていうかね、これってホントに”お話”なんだなぁって思い知らされるっていうかね、そんな感じでして。この作品世界にどっぷり浸れなかったんですよねぇ。

もちろん、母親から育児放棄されたり、シングルマザーになってしまったりと、それまでの珊瑚の人生を考えると、これくらい良い事があったっていいよね、人生プラマイゼロだよ、って気持ちにもなるにはなるんだけど、ね・・・。


え~、ちょっと辛口気味だったので、今更感はあるんだけど;;;
人々の温かさに溢れていて、読了後、ほっとできる作品だとは思います。人って、沢山の人に支えられているんだなぁとか、食の大切さだとか、そんなものはすごく感じられる作品でした。

そうそう!あとね、くららさんが作る「おかずケーキ」がすっごぉーーく美味しそうだった(笑)食べてみたいなぁ・・・。




(2012.07.08読了)





雪と珊瑚と
角川書店(角川グループパブリッシング)
梨木 香歩

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