おべんとうの時間(写真:阿部了・文:阿部直美)

全日空機内誌『翼の王国』の人気No.1エッセイの書籍化。

NHKの「サラメシ」という番組が大好きで、毎週、録画して見てます。早寝早起きの私にとっては、この番組の放送時間がネックでして;;;私的真夜中なんですよねー。でもね、この番組を一度見たら次の週も見たくなって、それからずっと録画して見てます。で、その番組のコーナーで知ったのが、この本の写真を撮ってらっしゃる安部さん。ずーーっと日本全国の「おべんとう」の写真を撮りつづけて、それが本になった!と紹介されてたのが、本書の続編である「おべんとう時間(2)」の方。(2)と付くからには(1)があるんだ!ということで、まずはこちらから。実はすでに(2)も手元にあったりします。


安部さん夫婦の共著。夫が写真を撮り、妻がおべんとうの持ち主にお話を聞いて文章にする。全国各地を娘さんと3人で巡り、1冊の本に纏めたもの。

1人につき4ページ。見開き右側に全身写真が一枚。左側にどどーんとおべんとうの写真。そして、ページをめくると、右側におべんとうを食べてる写真、左側にその方の語り口調そのままの文章という構成。

いろんな職業&年齢の方がいる。

一人目は集乳のお仕事をされている男性。おっきなおにぎりがどどーんと写真に収まっている。朝が早いから妻に迷惑をかけられないと、毎日、自分で握ってくるんだそう。仕事が終わったら、スーパーに行っておにぎりの具を買う。時々は娘にアイスを買ったりもするんだと話す。なんだか、一人目からじーーーんとしちゃいました。

他にも、霧島町蒸留所、みかん栽培、看護師兼馬体重測定係、大学教授、海女、手延べ素麺職人、砂かけさん、馬牽き、猿まわし、駅員、生命保険営業、アイヌ歌舞手、高校生、太鼓プレーヤー、海上自衛隊 航空機整備士、料金所収受員、茅葺き職人、船頭、おばあちゃん、幼稚園児、写真家、鉄道運転士、馬路村農協、昔語り部、英会話講師・・・と、様々な方の様々なおべんとうの写真と、おべんとうにまつわるお話が続く。

おべんとうを食べながら語られる、そのおべんとうのこと。子供の頃のおべんとうの思い出。そして、仕事の事、家族の事などなど。たった一つの”おべんとう”から、その人の人生が垣間見れるもんなんだなぁとしみじみ思いました。そして、作る人、食べる人、それぞれの想いがいっぱいに詰まってるんだなぁということも改めて感じました。

印象に残っているのが、損保ジャパンひまわり生命の営業をされてる方の言葉。
「弁当ってふたりで食べるものだと思うんです。作る人と作ってもらう人のふたり」(p63)
なるほどー!と目から鱗でした。そう言われればその通りなんだなぁ・・・。私は作るほうにも作ってもらうほうにもなるんだけど、この気持ちは忘れないようにしなくちゃと思いましたね。


あとね、思わずにっこりしちゃったのが、帯広ばんえい競馬場の看護師兼馬体重測定係をされている女性の言葉。
「今は、幼稚園の娘にお弁当を作る日があります。ある日、わかるかな?と思いながら玉子焼きをハート型に組み合わせたら、「おかーさん、お弁当に幸せのカタチが入ってたね」って。以来、娘のお弁当にはハートの玉子焼きをかならず入れるんですよ。」(p23) 
か、可愛いっ!!”幸せのカタチ”ですよ!な~んて可愛いお嬢さんのお言葉!ほっこりと胸が温かい気持ちになっちゃいますね。そんな風に言われたら、私も必ず入れるだろうなぁと思います。

あと、笑っちゃったのが鉄火巻のおべんとうだった方のお話。猫の残り物のまぐろを使ったんだそうで、猫が残したから・・・って。おべんとうに使った残りを猫にあげるってのは分かるけど、逆って言うのにね。まぁ、他人のことは笑えないんだけどさ。我が家も似たようなもんだよなぁ・・・と、びみょーな親近感を持ったのでした(笑)

最近、キャラ弁とかがブームで色んなお弁当の本が出てますが、その本達と違うのは、レシピが付いてないこと。だから、おべんとうの写真を眺めながら、「これは何だろう?」「どんな味付けになってるんだろう?」とあれこれ、考えたり想像したりするのも楽しかった。時には「お、これ、今度、作ってみよう!」と思ったものもあったりもして。

様々な方のおべんとうの間に、安部直美さんのエッセイが数本、挟まれている。取材の思い出やらのあれこれ。このエッセイ、時にはちょっと涙腺が刺激されたりもしました。

色んな楽しみ方が出来る1冊でした。(2)も楽しみ!



(2012.06.08読了)





おべんとうの時間
木楽舎
阿部 了(写真)

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この記事へのコメント

苗坊
2012年06月17日 00:13
こんばんは^^
私も「サラメシ」大好きです!同じ方がいて嬉しいです!^^
今見ているテレビ番組で1番好きと言っても過言ではありません。
阿部さんたまに登場しますが、阿部さん自身も良い味出していますよね。どんな人の懐にもすっと入っていって、人柄が出てます。
どのお弁当にも愛情を感じて、私もこの本が大好きです。2も読みましたが、ずっと続いて行ってほしいなと思います。
すずな
2012年06月18日 12:39
>苗坊さん
お~お仲間ですね!「サラメシ」って、一言で言えば「お昼御飯の紹介番組」なんですけど、時にはジーンとしちゃったりもして、良い番組ですよね。阿部さんも素敵な人だなぁって思いながら見てました。
本書で紹介されているおべんとうは、ホントにいろんなおべんとうがあって、そのひとつひとつに愛情がいっぱい溢れてましたよね~!
私も2も読んだんですが(記事はまだですけど^^;)ずっと続いて欲しいと思います!
香桑
2012年06月18日 17:30
ANAユーザーなので、私も機内誌で見るのを楽しみにしているコーナーです。
愛情があふれていて素敵なんですよね。写真もおいしそうですが、そこからこれだけのストーリーがつむがれるところが素敵なんです。
サラメシも時々見ていますよん。
すずな
2012年06月19日 12:39
>香桑ちゃん
ANAはおろか飛行機にほとんど乗らないので、そのコーナーの存在は全く知らなかった^^;
写真だけじゃなく、そこから語られるお話が素敵だよね。
ここにもサラメシファンが!

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