真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒(大沼紀子)

「真夜中のパン屋さん」シリーズ2作目。

実は前作が評判ほどにはグッとこなかったので、2作目もそれほど期待してなかったんですよねー。ところが、期待が大きくなかったからなのか、どうなのか分かりませんが、この2作目は前作よりも楽しめました。まぁ、涙腺は刺激されなかったけど;;;

今回、真夜中のパン屋さんにやってきたのは結婚詐欺師の女性。博基の元カノだという女性は、そのままパン屋の2階で暮らし始めるが・・・。


今作は、連作短編集のような1作目と比べて長編だったのも良かったのかなぁ。短編も良いけれど、やっぱりガッツリ長編が好きな私としては嬉しかったのでした。そして、1作目で「謎が置き去りでスッキリしなーい!」と喚いていた事柄が、今作でちょっと触れられていたのも大きい。一番の謎だった「何故、真夜中だけオープンしてるのか」って疑問にも、一応の説明がされていたのが嬉しかった。まぁ、暮林の亡くなった奥さんがそう決めていたからって理由なので、本当の意味での理由は分からないままなんだけどね。でも、そんな説明でも「説明された」ってだけでスッキリしちゃう単純な私なのでした(笑)そして、希実の母親の行方(?)も垣間見れたり、暮林の心情や博基の過去にも触れられていて、1作目よりもぐっと深みが増したような気がします。

博基との婚姻届を盾に飛び込んできた女性は、常連客を巻き込み、真夜中のパン屋さんに嵐を巻き起こす。彼女が何をしてきたのか、どんな理由で逃げ回っているのか、などなど謎も多い女性で、ミステリ的な面白さも味わえました。そして、まさかまさかの展開というか、女性の正体でして。これには本当にビックリさせられましたよー!そうきたか、って感じでした。でも、それが最初から分かってた博基って凄いなぁと素直に尊敬というか、感心しちゃった。個人的には暮林よりも博基びいきな私としては、ますます惚れたのでありました(笑)

前作で関わって常連客になった人々も、様々な形で登場し、活躍する。・・・んだけど、こだまだけがイマイチ影が薄かったのは残念だったなぁ。まぁ、大人を差し置いて子供が活躍しちゃうよりは、大人がキチンと頑張ってくれた方がいいんだけどさ。そういう意味では、斑目の活躍っぷりが目立った巻でした。彼の心情を思うとちょっと切ないんだけどね。「バベルの塔」のくだりが印象的でした。

そして、これを読むとパンが食べたくなってしまうのもお約束(笑)特にバレンタインで登場したクロワッサンのラスクがすっごぉーーーく美味しそうでした。たしかに、「クロワッサンにチョコ」の組み合わせなんて、めちゃくちゃ”女性の敵”なんだけど、私もパクパクさくさく食べちゃいそうです。あぁ、想像しただけで涎が・・・。


これ、シリーズ化なんでしょうか。続編が出るのかな。出るなら、次作では博基をメインにしたお話も読んでみたいなぁ。あ、でも、暮林メインも読みたいよなぁと、いろいろとワガママ読者の希望が広がるのでした。




(2012.05.04読了)




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この記事へのコメント

苗坊
2012年05月10日 19:41
こんばんは^^
確かに第2弾の方が素直に楽しめた気がします。
あまりマスコミが騒ぎ立てないでほしいですよね。本好きは勝手に好きな本を見つけるってのって思います^^;
今回は弘基が活躍してましたね。かっこよかったです。
そして斑目氏!やるじゃないですか^^頑張ったかいがありましたね。謎も残りましたし、続編も出ると信じています。楽しみです。
すずな
2012年05月11日 12:38
>苗坊さん
前作よりも楽しめましたねー!たしかに、マスコミ騒ぎすぎ!って感じですよね。この作品もそのうち映像化しちゃうんじゃないかと思ってるんですが、どうでしょうね^^;
弘樹がカッコ良かったですよね~。ますます惚れました(笑)斑目氏は途中、切なかったんですが、嬉しいラストでしたねぇ。まさかっ!?と読みながらビックリでした←失礼^^;
私も続編が出ると信じて楽しみに待ちたいと思います!

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