あかねさす 新古今恋物語(加藤千恵)

紫式部、和泉式部、式子内親王、藤原定家、在原業平、菅原道真などなどの和歌から生れた20編の短編集。

千年前に詠まれた和歌を元に、現代の恋物語が生まれる。そのコンセプトに惹かれて読んでみました。初読み作家さん。

知ってる歌が多いのかなーと思いきや、知ってる歌はほんの一握りでして。ほとんど、知らない和歌ばかりでした。でも、それを著者がどう味付けして短編に仕上げているのか、すごく楽しみに読むことができました。

恋の歌なので、当然とはいえ誰かを恋う歌が多く、イコール、失恋や片恋の歌が多かった。もっと、ほんわか柔らかい気持ちになれるのかと思ってたんだけど、結構、しんどかったり、苦い気持ちになるものが多かったかな。まぁ、それはそれで味わい深くなって良かったんだけど、想像してたのとはちょっと違ってたので、あれっという気持ちはありました。が、それがマイナスになることはなく、逆に意外性があって良かったのかなと思います。

歌をどう短編に料理するのかというのも興味深かった。知ってる歌もあったので、「これがどんな短編に?」と思うと、すっごくワクワクしちゃいました。ある意味、ミステリ要素も味わえたのかな。そして、その短編どれもが、割と私好みな感じに仕上げてあったので、最初から最後まで飽きずに楽しんで読めたのも良かったなぁ。まぁ、短編の最後に添えられている著者の歌はいらないかなぁ・・・と思わないでもなかったんだけどね。

初読み作家さんでしたが、他著作も読んでみたいと思いました。



(2012.04.29読了)




あかねさす――新古今恋物語
河出書房新社
加藤 千恵

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この記事へのコメント

苗坊
2012年05月07日 00:17
こんばんは^^
私も初めての作家さんでした。更に歌で知っているものは一つもないという^^;
それでも十分楽しめました。昔作られた歌なのに現代の恋愛でも合うなんて素敵ですよね。
面白かったです。私も他の作品を読んでみたいと思いました。
すずな
2012年05月07日 15:29
>苗坊さん
実は苗坊さんのレビューを読んで手にした本でした。本との出会いをありがとうございます♪

私も和歌については、紫式部のとかは百人一首のだったので知ってたというだけです~^^;
企画自体も面白かったんですが、千年前の歌と現代のお話のコラボが上手くかみ合ってて素敵でしたね。

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