あのころの、(アンソロジー)

窪美澄、瀧羽麻子、吉野万理子、加藤千恵、彩瀬まる、柚木麻子という6人の女性作家さんによる”あのころ”(女子高校生)を描いた短編集。

最近、なにかと読む機会のあった女性作家さん達がこぞって参加されていたので「これは読みたい!」と思っていたら、職場の方から回ってきました。毎度の事ながら、ありがたいことです。。。

どのお話も、大なり小なりあの頃の自分と重なる部分があって、懐かしかったり、痛かったり、切なかったり、恥ずかしかったり・・・しました。まぁ、思い出したくない部分も多かったけどね。でも、読んでて思ったのが、あのころから随分と時間が過ぎたんだな~ということ。それって、ちょっとショックでもあるんだけど、最近、見える部分でも見えない部分(笑)でも、年齢を感じることが多くなってきてて、そんなことを感じる時と感覚的には似てるのかな。恥ずかしいとか、イタイってのも、もちろんあるにはあるんだけど、それよりも穏やかに懐かしいと思える方がウェイト的には多かったかなぁ。淡々とまではいかなくても、それに近い気持ちで「あ~そういう歳なんだなぁ」と思ったんだよねー。悟るって程でもないんだけど、良くも悪くも、ちょっとだけ精神的にオトナになったってことなんでしょうか(笑)

好きだったのは、窪美澄さんの「リーメンビューゲル」と柚木麻子さんの「終わりを待つ季節」かな。どっちも、彼女達の気持ちに胸がぎゅーっとなりました。やっぱこの著者さんの作品は好きだなぁ~と思った。「終わりを~」は、大学生になってあの頃を思う・・・というラストで、それもまた、共感というかね、そういう気持ちって分かるなぁと思えたのも良かった。

好き嫌いではなく、一番、印象に残ったという点では、吉野万里子さんの「約束は今も届かなくて」。これは、もしかしてエッセイなのかなぁと思われるんですが、読み終わってタイトルを改めて見ると、切なさで胸が痛くなった。やり場の無い思いが胸の中で固まって、どうやっても取れない・・・そんな感じ。


6編。どの作品も良かったとは思うんですが、正直、「なんかちょっと物足りないなぁ・・・」という気持ちも残った。期待が大きすぎたのかもしれないし、好きな作家さんは揃ってたけど、長編ではなく短編だったからってことなのかもしれないんだけど。それなりに胸に迫ってくるものはあったけど、感情を思いっきり揺さぶられるってのはなかったんですよねぇ。まぁ、アンソロジー短編集だからね。期待が大きすぎたってことかな。

あ、とはいえ、ちゃんと楽しめたし、読めて良かった!とは思ったんですけどね。



・リーメンビューゲル(窪美澄)
・ぱりぱり(瀧羽麻子)
・約束は今も届かなくて(由野万里子)
・耳の中の水(加藤千恵)
・傘下の花(彩瀬まる)
・終わりを待つ季節(柚木麻子)


(2012.05.06読了)




あのころの、 (実業之日本社文庫)
実業之日本社
2012-04-05
窪 美澄

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