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zoom RSS 終点のあの子(柚木麻子)

<<   作成日時 : 2012/02/01 12:51   >>

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第88回オール讀物新人賞受賞作を含む4編の短編連作集。

この著者の「あまからカルテット」が面白かったので手に取りました。期待通り、いやそれ以上に面白かった!女子高に通う高校生たちを描いているからか、「あまから〜」よりもこの作品の方が辛めというかね、ツキツキと痛かった;;;

私立女子高校が舞台。もうこれだけで、何かしら痛みというかね、そんなものを感じてしまいます。 ・・・って、早走りしすぎかもしれませんが(笑)

1作目が新人賞を受賞した作品で、主人公は中等部からそのまま進学した希代子。高校から編入してきた有名カメラマンの娘である朱里と仲良くなるものの、ある事件をきっかけに彼女に対する気持ちが変化していく。

もうね、希代子の気持ちの変化がねー。友人になれて嬉しかった気持ちが、裏切られたと感じた瞬間から憎悪に変わっていくんだけど、嬉しさが大きかった分、反動も大きくて・・・。うわー;;;と思いつつ、その気持ちも手に取るように分かるんだよなぁ。でも、あそこまでやっちゃうとやりすぎかな。と、大人になった今の私なら分かるけど、高校時代だった止められなかったかもなぁ〜とも思う。セーブ出来なかった希代子も分かるけど、あの姿はとっても痛々しく、せめてあの時、森ちゃんが・・・と思わずにはいられない。まぁ、介入しなかった、出来なかった、そして、したくなかった森ちゃんの気持ちや立場も分かるっちゃ、分かるんだけどさぁ・・・。

そして、次の作品では、希代子の親友だった森ちゃん、そして、恭子さんと保田の夏休みのお話。実は連作集じゃなくて、ただの短編集だと思ってたので、この3人が登場するお話が読めたのは嬉しかった。森ちゃんのバイト話にはビックリ。「騙されたらいかんよー!」とハラハラしながら読んでしまいました。
恭子さんと保田の交流を描いた「ふたりでいるのに無言で読書」は、とっても好きでした。なので、最後は「あれ?そうなっちゃうのー!?」と、ちょっと残念でした。二人が友情を深めるには出会いがちょっと早かったのかなぁ…。是非、もうちょっと大人になってから再会して友情を深めて欲しいなぁと思ってしまいました。この二人、良い関係を築けるような気がするんだけどなぁ・・・。

最後は、大学卒業を目前にした朱里のお話。これはビックリでした。まさか、大学生になった朱里のお話がここにくるとはねぇ・・・。正直、もし読めるのなら高校生の頃の朱里か、大学卒業間近の希代子のお話が読みたかった。まぁ、これはこれで良かったけど、流れからして「うーん;;;」と思えてしまったんですよねぇ。おまけに、高校生の時の朱里の行動がイマイチしっくりきてなくって。級友からのことを親に言いつけるというのがね、それまでを読んでて、朱里ってそういうことをするかなぁ〜という印象だったんですよね。そんなこんなで朱里についてはイマイチな印象を持ってたのもあって、このお話はなんだかびみょーでした。

女子高校生の子供と大人の間を行ったり来たりしているような感情の揺れ。自分のあの頃を思い出して、苦々しく、痛々しく、そして懐かしい気持ちにもなりました。



・フォーゲットミー、ノットブルー
・甘夏
・ふたりでいるのに無言で読書
・オイスターベイビー



(2012.01.28読了)





終点のあの子
文藝春秋
柚木 麻子

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