さざなみの国(勝山海百合)

第23回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。

初読み作家さん。ファンタジーノベル大賞ということと、このタイトルに惹かれて手に取りました。
・・・が!うーーん;;;と唸っちゃいます。

設定とかストーリー自体は面白かったんだけど、なんだかあらすじを読んでるような印象を受けてしまいました。展開も早すぎたし、ボリュームの割には内容てんこ盛りって感じで、もうちょっと肉付けというかね、そんなものが欲しいなぁ~と思ってしまった。そういう意味では物足りなさを感じてしまったんですよね。展開の仕方もちょっと馴染めないっていうか、そこにそれを入れる?それはもうちょっと分かりやすい部分に入れて欲しいなぁなどと思う箇所がいくつかあって、ちょっと読みにくかったかな。

あと、どうしても引っかかったことがひとつ。さざなみの母親は村を離れては生きられなかった。それなのに、その母親から生まれたさざなみはそんなことはお構いなしで、体調が崩れる事はなかったんですよねー。父親の血のお陰なのでしょうか?そうであるなら、そういう記述がチラッとでもあれば良かったのになぁと思ってしまいました。細かい事なのかもしれませんが、そこがどうも気になって仕方なかった。

そして、ファンタジーなんだったら、希望が持てるような、明るい未来が感じられるような、そんなラストにして欲しかったなぁ・・・。もうね、寂しく希望も何もないようなラスト。まぁ、湖の再生は叶いそうな微かな予兆はあったけれど、その湖畔に住んでた人々は誰もいないんですよね。本当に寂しく救いのないラストに堪らない気持ちだけが残ってしまいました。

せめて、柑橘がさざなみに害をなすことを拒否してくれれば・・・と思ってしまいます。おまけに、さざなみの選択についても、もうちょっと説得力が欲しかった。そういう意味でも、もうちょっと肉付けが欲しいというかね、それまでの流れの中で、二人の選択を読んでるこちらがすんなりと受け入れられるような、何かが欲しかったと思えてなりません。

そんな訳で、「癒しの極致」というコメントには全く納得できません。なんとも言えない、やりきれなさだけが残った作品でした。



(2012.01.09読了)





さざなみの国
新潮社
勝山 海百合

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この記事へのコメント

苗坊
2012年01月19日 21:33
こんばんは~^^
私も同じ意見ですねぇ。
思っていた展開と違っていて、えぇ!?こんな展開?と驚きました。私も幸せな展開になるのかと思ったらああいう展開になったので、ちょっと悲しかったです。
世界観は割と好きだったんで残念でした。
すずな
2012年01月20日 13:48
>苗坊さん
ビックリの展開でしたよね~。それがまた良い方になるんだったらいいんですが、なんとも救いのない展開で…。
私も世界観は好きだったんですけどね。ホント残念でしたね。

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