あやかし草子 みやこのおはなし(千早茜)

京都に昔から伝わるお話を千早風にアレンジした短編集。西洋童話をモチーフにした「おとぎのかけら」の日本版みたいな感じ。

京都に伝わるお話らしく、妖や鬼が登場し、どろどろ~っとした暗さを感じるお話が多かった。西洋に比べて日本のお話って、どうしてもじめじめっとした暗さを感じますねー。そのゾッとする感じが、恐かったり、哀しかったりするんだけど、それでも、そこが堪りませーん!って感じでして。ぞぞぞっとする感触クセになるんでしょうか(笑)恐いんだけど読むのを止められない。もっともっと!と読んでしまう。ぞわぞわぞくぞく、ひ~~えぇ~~~と思いつつ読んじゃうんですよねー。そして、夜中にトイレに行けなくなっちゃったりすんですよ(笑)

それにしても、千早さんってこういうの書かせると上手いですねー。デビュー作の「魚神」を彷彿させるような、この雰囲気!もうね、モロ私好みでした。

もちろん、ぞくぞくはするものの”怖いだけ”のお話ではないんですよね。怖いながらも人間のどうにもならないサガみたいなものを感じてしまったり、ユーモラスでありながらラストはぎゅーっと胸を締め付けられるような哀しさに包まれたり、ぞぞぞっとしながらも最後はちょっとホッとできて思わず微笑んでしまったり・・・。こうして、思い返してみると本当に読み応えのある短編集だったな~と思います。

どれもそれぞれの味があって良かったんですが、好きだったのは「ムジナ和尚」「天つ姫」「機尋」かなぁ。切ないながらも、それぞれが妖と人間との心の交流が描いてあったのが良かった・・・のかな。って、曖昧なコメントですねー(笑)





・鬼の笛
・ムジナ和尚
・真向きの龍
・天つ姫
・機尋
・青竹に庵る


(2011.10.29読了)





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この記事へのコメント

苗坊
2011年11月28日 19:19
こんばんは^^
確かにおとぎのかけらの日本版のようでしたね~
日本のおとぎ話のようでした。
ちょっと怖くて切なくて。面白かったです~^^
私も「ムジナ和尚」「天つ姫」好きです^^
べる
2011年11月30日 07:41
私も『魚神』の雰囲気に近いかなって思いました。好きな作品だいたい被ってます^^
『ムジナ和尚』の和尚のキャラが面白かったですよね。個人的には恋愛絡みっぽい作品(『天つ姫』『機尋』)がツボでした^^
すずな
2011年11月30日 12:42
>苗坊さん
そうそう、日本のおとぎばなしのようでしたね。
怖いんだけど、「ムジナ和尚」とかユーモラスで面白かったですね。最後は切なかったですけど^^;
すずな
2011年12月01日 12:47
>べるさん
この雰囲気が良かったですね~。
「ムジナ和尚」は最後はちょっと切なかったんですが、和尚のキャラが良かったですね。面白かったです。
私もそのふたつの作品が好きでした。
2012年05月14日 20:02
すずなさん、こんばんは(^^)。
わぁ、好きな3編、私も同じです~♪
どの物語も、人とあやかしが共に両方の世界を彷徨うような、淋しくてなんだか切ない感じがいいですね。
千早さんは「淋しさ」を描くのが上手い作家さんだな~、と思います。
すずな
2012年05月15日 12:38
>水無月・Rさん
好きな短編が一緒でしたか♪
人と妖との交流の行きつく先…。その切なさと寂しさが堪らなかったですね。
たしかに「淋しさ」を描くのが上手ですね!!

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