真夏の方程式(東野圭吾)

面白かった!
・・・んだけど、読み終わった後、重ーい気分がなかなか抜けず;;;読後感は良くなかったです。。。



ミステリーですが、ネタバレ気にせず書きまくってます!
未読の方はどうかご注意ください。









「殺人」のトリックとしてはそこまで驚くようなものではなかった。このトリックならわざわざガリレオシリーズで書く意味があるのかな、と思えるくらいでした。むしろ、これなら加賀刑事シリーズの方がシックリくるような・・・と思えてしまったんですけど。ガリレオシリーズなら、湯川先生だからこそ!というものが欲しかったなぁ・・・という印象でした。

ただ、湯川先生と少年の絡みは良かった。一緒にロケットを飛ばしたりする場面には、読みながらつい頬が緩んでしまいました。私も一緒にやりたかったし、海底の様子を眺めてみたかった!恭平が羨ましい(笑)それにしても、湯川先生って子供嫌いじゃなかったかなぁ・・・と思ったんだけど。私の記憶違いでしょうか。湯川先生の子供に対しても子供扱いせず一人の人間として対峙する態度は好感がもてますねー。・・・といいつつ、自分は姪達に対してどうかな?とちょっと反省してみたり(笑)

そして、「少年のひと夏の経験」というには、もうね、むちゃくちゃ重すぎる経験。少年に背負わせるにはあまりにも重い十字架。真相が分かった時には思わず涙腺が緩んでしまった。酷い・・・思わず言葉が零れる。重治は成実をずっと見てきたはずなのに、それでもあの選択をしたのかと思うとね、同情の余地も何もありません。罪は罪として被って欲しい。そう強く思います。でも、そうすると恭平のことも晒さなければならなくなるし・・・。湯川先生の葛藤が窺い知れて、堪らない気持ちになります。

様々な人の胸中が描かれましたが、重治については描かれていないんですよねー。個人的には彼の胸中を一番、知りたかったんですけど。どういう思いでいたのか。そして、恭平が手を合わせる姿を目撃してますが、恭平に対しても同じように手を合わせたのか。どんな気持ちで恭平にあんなことをさせたのか。葛藤はなかったのか。もうね、これに対しては怒りしか感じないので、めっちゃ厳しく追求したい気持ちで一杯です。。。面白かったんだけど、そういう意味では残念な作品でした。

最後の湯川先生と恭平の会話には救われる。湯川先生がいてくれて良かったなぁーと素直に思えるラストでした。
でも!やっぱりもやもやは残るし、重苦しい気分はなかなか取れません。堪らないなぁ・・・。




(2011.09.07読了)




真夏の方程式
文藝春秋
2011-06-06
東野 圭吾

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この記事へのコメント

苗坊
2011年09月10日 09:56
こんにちは~^^
確かに面白かったのですが、私もしばらく残りましたね~
事件自体は確かに加賀刑事でもいいですよね。湯川先生の頭脳があまり生かされてなかったです。
恭平は最初ムダに大人びていて嫌いだったんですけど^^;湯川先生に出会えてよかったですよね。2人の会話が良かったです。

そして犯人がしたことは重いと思います。
人殺しは勿論ですがそれ以外も。
子どもだからわかんないだろうと思ったんでしょうか。
凄く腹立だしかったです。
べる
2011年09月11日 11:07
私も、理系トリックに関してはちょっと物足りないかな、と思いました。でも、湯川先生と恭平少年のひと夏の邂逅の部分は良かったですよね。少年が真実を知った時にどうやってそれを乗り越えて行くのか、その部分もちょっと読んでみたい気はします。きっと、その時に湯川先生の優しさと思いやりに気がつく筈ですよね。
すずな
2011年09月13日 12:38
>苗坊さん
面白かったんですけどね~。あの真相はちょっと引きずりましたね;;;
湯川と恭平の会話が良かったですよねー。大人びた恭平だからこそ、それが湯川との会話で生きていたというか…^^;
犯人のやったことは本当に許せなかったですよね!なんとか罪を償わせる方法がないのか…と思ってしまいました。

すずな
2011年09月13日 12:41
>べるさん
ガリレオ作品としては、あのトリックでは物足りなかったですよねー。おっしゃるように、湯川先生と恭平の関係は良かったんですけどね。
たしかに、恭平があの真実をどうやって乗り越えて行くのかというのは気になりますね。私も読んでみたいです。
2012年01月14日 08:52
すずなさん おはようございます
重治の心中、
それはきっと
男は黙ってサッポロビール 笑
すずな
2012年01月16日 12:33
>yoriさん
えー、そうきましたか(笑)

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