ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。(辻村深月)

・・・あれ。
辻村作品にしては、なんだかちょっと物足りないっていうかなんというか。読了後にびみょーな肩透かし感みたいなものを感じてしまったんだけど。辻村作品には付きものの「うわー、やられたーーっ!」が無かったからかなぁ。今回は、珍しくほぼ予想通りの真相だったんだよねぇ・・・。

とはいえ、相変わらず辻村作品は女性間のピリピリした緊張感を描くのが上手くって・・・。劣等感、優越感、嫉妬に僻み・・・などなど、負の感情がこれでもか、これでもかと散りばめられていて、読んでいて息が詰まるようでした。おまけに、それらが身に憶えがありすぎるのもイタイ。グリグリと傷口を容赦なく抉られてるような心地にもなったりする。出来れば思い出したくない感情を暴かれているようで、ホント居心地が悪い;;;それなのに、どうしても読むのを止められないんだよねぇ。

おまけに今回は、そんな女性間だけでなく母と娘の関係も描いてあって、そっちも読んでてしんどかった。二組の母娘が対照的に描いてある。どちらも極端過ぎてはいたけれど、そのどちらもが少しずつ自分と重なる部分があったりもして。これも読んでてなかなか・・・。ずんずんとくるものがありました。重かったー。

読みながらほぼ真相を予想出来てたので、母親の死の真相については「あ~やっぱりね」っって感じだったんですよね。でも、タイトルの意味が分かったところでは、グッと胸に迫るものがありました。かなりキマシタ。これをタイトルにした辻村さんには本当に脱帽です。





(2011.08.19読了)






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この記事へのコメント

苗坊
2011年08月23日 09:28
こんにちは^^
確かにヤラレタ~!!っていうくだりはなかったですね。予想通りの展開と言えば展開で。
でも、本当に女性の思いを書くのが上手いなぁと思いました。
タイトルの意味を知ったときは私もぐっと来ました^^
すずな
2011年08月23日 12:33
>苗坊さん
辻村作品だと、つい「ヤラレタ~!」を期待しちゃいますね^^;なので、今回はその点に関してはちょっと「あれぇ?」って感じでした。
でも、おっしゃる通り相変わらず女性を書くのが上手いですよね~。イヤ~な気持ちになりながらも、ついつい夢中になって読んでしまいました。
このタイトルにはグッときますよね!
べる
2011年09月01日 07:52
私も、これはそれほど好きな作品じゃなかったですね。相変わらず女性の心理描写はリアルで真に迫るものがあるのですが。ただ、仲のいい親子のことを『変だ』という同級生の心理には首を傾げてしまいました。普通は好意的に見るものじゃないのかなぁ、と。マイナスの感情描写が多かったので、読んでいて気が滅入ってくるお話でしたね。タイトルの意味がわかる所は良かったのですけどね。
すずな
2011年09月01日 12:34
>べるさん
私も今まで読んだ辻村作品の中ではワースト…以下自粛^^;
仲のいい親子については私も「なにもそこまで…」と思いました。そういう親子っていますもんねー。
女性の心理描写などマイナス感情が多くて、私もシンドイ読書でした。

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