カミングアウト(高殿円)

心の中に秘密を持っている人々を描く連作短編集。

これも積読本の山から救出した他人様にお借りした本。大分、低くなった積読本の山ですが、まだまだあります;;;自分のだけならいいけど、他人様にお借りした本くらいはここで全て救出しなきゃ!と思ってます。・・・が!どうかなぁ;;;と早くも不安が・・・。い、いや!頑張るよー!

短編集かと思いきや、連作短編集でした。それも、家族とかゴミ捨て場で会うようなご近所さんとか同じ職場とか、まぁ~狭ぁーい範囲での連作。ここまで近しい人々ばかりを描いてるとは思わなかったので、気付いた時はちょっとビックリでした。だって、そんなに狭い範囲でも、こんなに沢山の人に言えない秘密があるのかー!って感じなんですもん。まぁ、人間ですからね。秘密が全く無いって方がおかしいとは思うけどさー。

複数の人格を作り、その人格に合わせた衣裳をコインロッカーに預けて売春している女子高生。ロリィタ服の趣味を職場では隠しつづけている29歳のプチお局OL。子育てに一段落したセックスレスの主婦。一生独身で終わりそうな中年サラリーマン。定年間近の横暴な夫に長年尽くしてきた主婦。そんな人々が、それぞれの持つ秘密をカミングアウトする時・・・。

それぞれの秘密もなかなかでしたねー。重いものやら、長年の鬱積やら、なにやらかにやら・・・。そんな彼らが、ずっと隠してきた想いを爆発させる時がやってくる。いや~~一番はやっぱりOLのリョウコですかね。そのカミングアウトはすごいよ、ホント勇気あるよ!と絶賛したい。一番、印象的だったし、スカッとした。そこまでやっちゃうと、もう恐いものはないよー!って感じ?

その他の人々も、それぞれの方法でカミングアウト。そして、その後は・・・。なかなか楽しい小説でした。抱えているものがなくなると、開き直りって部分もあるんでしょうが、みんな強くなったなーと思える。一度しかない人生。楽しまなくちゃ損だよねと、そんなことも思った作品でした。なかなか痛快。



・コインロッカー・クローゼット
・オフィス街の中心で、不条理を叫ぶ
・恋人と奥さんとお母さんの三段活用
・骨が水になるとき
・老婆は身ひとつで逃亡する
・カミングアウト!
・エピローグ



(2011.06.11読了)




カミングアウト (徳間文庫)
徳間書店
2011-02-04
高殿 円

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