スロウハイツの神様(上・下)(辻村深月)

号泣。
最終章で思いっきりヤラレちゃいました。もうね、涙腺決壊って感じ。

アパート「スロウハイツ」を舞台に、オーナーである脚本家や人気作家、漫画家や脚本家の卵たちの物語。現代版トキワ荘。

今年の読書目標は「辻村作品コンプ」「道尾作品コンプ」「東野作品の加賀刑事シリーズコンプ」の三つなんです。・・・と言いつつ、実は今年初の辻村作品だったりします;;;てか、辻村作品を読むのは、ほぼ1年ぶりだったよーっ!これには自分でビックリなんですけどね。辻村作品の初読みが「名前探しの放課後」という痛恨のミスを犯してから2年。発表順に読むぞー!と誓った時には1年くらいでコンプさせる気満々だったんですけどねぇ。あれから2年も過ぎて、ようやくこの作品に辿り着いたという;;;なんとも情けない感じなんですが。思いっきり反省し、これから今年後半でがしがし読んでいきたいと思います!・・・そうじゃなきゃ、新刊が発売される度に読みたい!気持ちとの葛藤が・・・我慢するのが本当に大変なんですもん;;;がんばるよー!


・・・と、前置きがガッツリ長くなっちゃいましたね;;;気を取り直して。

あ!
これね~ネタバレなしで感想を書ける自信がありません。なので、未読の方はご遠慮いただいた方がいいと思われます。これは、絶対にネタバレ無しで読んで欲しい。






上巻から下巻の途中くらいまで、これはどういうお話なんだろう?どういうラストなんだろう?と、さっぱり読めないまま読み進めました。特に上巻はね、スロウハイツの住人達が入れ替わりに次々と語られていって、お陰でそれぞれの住人達の関係性なんていうのは掴めたんだけど、だから何?っていう感じでして。なかなか本題に入らず、長ーいプロローグを読まされているような、そんな気分でした。

もちろん、クリエイティブな人々が一緒に暮らしている訳ですから、才能とか、プライドとか、あれやこれやの複雑な感情が絡み合ったりする様は、それはそれで読み応えがありました。過去の話では、私自身の傷口をつつかれたりもして・・・。人との距離感を上手く計れなかったり、人付き合いがイマイチ苦手だったり、その原因を思い出しちゃったりもして、読むのにシンドイ部分もあったり・・・。

でも、で?という思いも消えず・・・。

ところが、下巻の中盤を過ぎた辺りからだんだんと様相が変わってきて・・・。そして、最終章!
うわーうわーうわーーーーーーっ!と、心で叫びながら、溢れる涙を止められませんでした。あれも、これも、あれまでも伏線だったのかーーっ!!!という驚き。不器用な二人の想いに心臓を鷲掴みにもされて・・・。グッとくるなんて生易しいものじゃない。もうね、もうね、もうねーーーっ!!・・・言葉になりません。「スロウハイツ」というアパートを舞台にした青春小説というよりも、環とコーキの二人の物語。恋愛小説でした。それにしても、あのクリスマスのケーキは何かなんだろうとは思ったんだけど、まさかの真相には心底ビックリでした。
「うっかり口にしてしまったこの一言のせいで、公輝はそれから数十年の長きにわたり、彼女からこれらを罵られ、責められることになるのだが、それはまた、別の話。」(p448)
という文書を読んで、そうか、数十年も罵られるのかぁ・・・と、すっごく嬉しくなって、またまた涙腺大決壊。号泣でした。もう、ホントに泣きすぎだよね;;;でも、泣きながら笑ってたりもして。傍から見てたら、すっごく変な人だったに違いない(笑)

それにしても、「チヨダ・コーキの小説のせいで人が死んだ」で始まるこの物語。作家である辻村さんがよくぞ書けたなーと思う。きっと、辻村さんにも大切な作品や大好きな作家さんがいらっしゃるからこそ、書けた作品なんだろうと思うんだけど。そういう意味でもズシンとくる作品でした。私にも、大切な作品や作家さんってのはあって、あの作品に、あの作家さんに、あの時出会えたからこそ・・・と思えることがある。だから、コーキの天使ちゃんの手紙は本当にグッときました。

は~~~なんか、色々と興奮しすぎて、文章がとっ散らかってますが、もうこれ以上は気力が持たないって感じです(笑)


ホント良かった。感動でした。



(2011.06.10読了)


*****

ということで、2年ぶりに「名前探しの放課後」を再読。
ようやく、ここまで辿り着いたなぁ・・・と感慨も深く。そして、オチも知ってるのに、とっても面白く読めたのにはちょっとビックリでした。やっぱり泣いちゃったりもしたし・・・;;;あの人やあの人やあの人や・・・との再会にテンションがあがりました。これを先に読んじゃったのは本当に残念;;;と、改めて悔しく思ったのでした。めちゃめちゃ自分を責めたいよ!くぅーーっ;;;

(2011.06.11)

*****






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この記事へのコメント

べる
2011年06月13日 07:19
これ、上巻はほんとにイライラムカムカしてキツかったです(苦笑)。でも、下巻の中盤、環の内面を知って今までの印象ががらりと変わって、コーキの章でノックアウト。もう、二人とも不器用すぎだよ!!と叫びたくなりました。極上の恋愛小説、ですよね、これ。大好きです。
私も辻村さんはブログ開設してお仲間さんからお薦めされて一気に読みまくったので、私にしては珍しく全部の作品のレビューがある作家さんなんですよ(笑)。そして、実は今新作の『オーダーメイド殺人クラブ』を読んでいるところです。相変わらず主人公の上から目線が痛いですが、きっとこれもだんだん印象が変わって来るんだろうな、と思っているところです(苦笑)。
すずな
2011年06月13日 12:57
>べるさん
上巻は結構、イライラしますよねー^^;でも、下巻の中盤以降からはもう怒涛のように…。ホント、極上の恋愛小説でしたね!!私も好きです。
お~べるさんのサイトでは全作品のレビューが並んでるんですね!私もそれを目指してがんばります!…出来るだけ今年中に追いつけるように…出来るだけ^^;
今、新作を読まれてるんですか!うわーいいですねー!私も早く読めるように頑張らなくちゃ!…やぱりそこですね(笑)
2016年03月14日 22:12
すずなさん、こんばんは(^^)。
なんかもう、ホントに、読み終えて「うわ~~!!」って叫びたくなりました。
そして、「数十年責められ続ける」のところでニヤニヤも♪

辻村作品の面白さに、思いっきりひっぱたかれた(笑)『ハケンアニメ!』のトーケイ動画が出てきたり、あちこちでリンクする登場人物とか、わくわくしますね、辻村さんの作品。なかなかペースは上がりませんが、私も辻村作品を追いかけていきたいと思っています!
すずな
2016年03月15日 13:41
>水無月・Rさん
「うわ~!!」ですよねぇ!そして、同じようにニヤニヤしちゃいましたかぁ(笑)

忘れてる部分も多くて、「ハケンアニメ!」を読んだ時に、”トーケイ動画”で反応出来なかったのは、すごくすごく残念です。。。いつか、2作品続けて再読したいなぁ・・・と思っちゃいます。

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  • 辻村深月/「スロウハイツの神様 上・下」/講談社ノベルス刊

    Excerpt: 辻村深月さんの「スロウハイツの神様 上・下」。 ある快晴の日、チヨダ・コーキの小説のせいで大量虐殺事件が起きた。小説家のもとには 大勢の報道陣が押しかけ、口々にこう問うた。「チヨダさん、責任を.. Weblog: ミステリ読書録 racked: 2011-06-13 07:13
  • 『スロウハイツの神様』(上)(下)/辻村深月 ◎

    Excerpt: 新進気鋭の脚本家・赤羽環の所有する〈スロウハイツ〉。シェアする住人は、クリエイターの卵たちと人気小説家・チヨダ・コーキとその編集者。 登場人物たち一人一人の物語がしっかりとあった上での、共同生活の日.. Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。 racked: 2016-03-14 22:05