オジいサン(京極夏彦)

すっごーく久しぶりの京極さん。最後に読んだのはいつかなぁ・・・と、ちょっと調べてみたら(というほど大袈裟なもんではないけど/笑)、このブログを開設してから一度も読んでなかったようで;;;いつもね、読もうかな、とは思うんですよ。思うんだけど、京極さんの作品って結構、分厚い本が多くって、思わず躊躇しちゃってそのまま・・・ってパターンが多いんですよね。そんなこんなで、手を出せないまま気付くと数年が過ぎてしまってました;;;

で、今回、読んでみようと思ったのは、いつもお邪魔させてもらってる読書ブログ、べるさんの「ミステリ読書録」で京極さんのお名前をよーく拝見していて、「読みたい」気持ちが膨らんでたところに、比較的、薄めの本作品が目の前に・・・(笑)おまけに、このタイトルにも興味を惹かれたので、手にとってみたした。

72歳の独居老人である益子徳一の一週間を描いたもの。

・・・なんですが、想像してたのとは大きく違った(笑)なんたって、延々と徳一さんの独白が続くんですよ。それもねー、クドイ!最初の章なんて、朝、目覚めてから起き出すまでにあれこれと思索?するんですが、それがずーーーーっとダラダラと書かれてるんですよねー。その思索が長いんだよ!これでもか、これでもか!と畳み掛けるようなクドさ。途中、ウンザリ気味になるものの、それがねぇ・・・不思議と止められ無くって先を読んじゃうんですよねー(笑)なんで?って自分で自分に突っ込みを入れたくなるくらいなんですが、ウンザリしつつも一つの章が終わると次の章が気になってくる。今度はどんなことで、あれこれウダウダと徳一さんは思うのか、と。

徳一さんがアレコレ思索する内容が、また深ーーいものだったんなら分かるんだけど、それがまぁ、はっきり言ってしょーもないことが多い。そんな、しょーもないことをアレコレと延々と思うだけの文章。打ち込んでいる趣味がある訳でもなく、普通の一週間。当然、山も谷もない(笑)だから、当たり前のように途中でウンザリというかね「またかよ」と思ってしまうんですよね。しまうんだけど・・・何故だか、この思考がどこまでいってしまうのか気になってしまって、というか、なんというか・・・先へと読んでしまうんですよねー。なんとも、腑に落ちないものを感じながら、それでも、ついつい読み進めてしまいました(笑)

で、気付くと・・・徳一さんに好感を持ってしまっている自分がいたりして。なんというか、不思議な作品でした。

そして、どうということもない徳一さんの一週間が過ぎ去ろうとしていた最後の最後に、素敵なラストが待っていました。まさかそうくるとはー!と意外な展開。なんだかとっても嬉しくなってる自分がいたりして、思わず「田中電気、やるじゃないか!」と、背中をバシバシ叩きたくなっちゃいましたよ(笑)

途中、ウンザリもしたけれど、最後は、ほっこり出来て良かったなーと思える作品でした。



(2011.04.28読了)





オジいサン
中央公論新社
京極 夏彦

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この記事へのコメント

べる
2011年05月04日 08:56
あわあわ。名前を出して頂き恐縮です~^^;;京極さんの文章がとにかく大好きなので、新刊が出るとすぐに飛びついてしまいます。ヘンテコな作品もたくさんあるので、初心者の方は注意が必要な作家かもしれないですが^^;
これも変な作品でしたよね~。主人公の徳一さん、最初は私も不毛な自己完結する独白にイライラしたところもあったのですが、読んでるうちにだんだん好感が持てるようになって、最後には大好きになってました(笑)。ラストの田中電気の申し出には目が点。まさかそんな展開ー!?とビックリしましたが、とっても爽快で気持ち良く読み終えられました。
すずな
2011年05月06日 12:33
>べるさん
あわあわわ…。先にご挨拶に伺わなきゃと思ってたのに出遅れてしまいました;;;すみませんm(__)m

そうなんですよー!なんだか変な作品でした(笑)最初は一向に話の進まない徳一さんの独白にはイライラしちゃってたんですが、読んでいるうちになんだかそれがクセになってしまったっていうか…(笑)不思議な作品でした。ラストの田中電気にもビックリでしたよね~。でも、このラストのお陰で読後感がぐーんと良くなりましたね♪

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