箱庭図書館(乙一)

集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。

なんでも、乙一さんが読者から投稿された作品を元に、それをリメイクして短編にしあげたものなんだそう。これって、厳密には乙一さん単独の著作ってことではなくて、「共著」ってことにしなくていいの?なんてことも思ったんだけど。そこら辺はいいのかしら・・・。

そんな訳で、この企画の性格上、6つのお話は繋がりはあるもののテイストはそれぞれ違ってて、そこら辺も楽しめました。本当にバラエティに富んでましたね~。でも、6編のお話となった舞台は同じ町で、登場人物がリンクしてたりもして、バラバラなお話なんだけど、ちゃんと繋がってるんだな~と思える短編集でした。

一番好きだったのは「ホワイト・ステップ」かな、やっぱり。雪の日に起こった不思議な出来事を描いてあって、ファンタジーのような感じ。切ないんだけど、優しい気持ちになれる、そんなお話でした。思わずホロリ。

他には「青春絶縁体」と「ワンダーランド」も結構好き。
「青春絶縁体」は二人っきりの高校の文芸部員のやりとりが・・・イタイ。かなりほろ苦い感じなんだけどね。でも「頑張れ!」と応援したくなるお話でした。
「ワンダーランド」はミステリかな。ドキドキ緊張しながら読んだ。最後もゾクッとしちゃうラストになってて、そういうのも好きなので(笑)後で読んだ「王国の旗」とアイテムでリンクしてたのが「おっ!」と思えて、それも良かった。

あとの3篇もそこそこ好きです。・・・って、これってハズレのない短編集だったんだなぁ、と改めて思った(笑)

ということで、企画自体も面白かったけど、お話の方も面白かった。


そうそう!全てのお話で登場する本好きの潮音さん。凄いなー!と感動しつつ、びみょーに憶えのある行動に苦笑。私、小学校の頃は通学中に歩きながら読書してたんですよねー(笑)今思うとよく電柱や人にぶつからなかったなぁ・・・と。あ、毎日じゃないですよ。すっごく面白くって家に帰るまで我慢できなかった時だけ。・・・我慢できなくて、授業中にも読んでたりもしたこともあったけど。あれって、絶対に先生は気付いてたんじゃなかろうか;;;よく怒られなかったよなぁ。勇気あるよなぁ。しみじみ・・・。あ。中学生になったらやってませんよ!自転車通学だったしね。←そこ?(笑)



・小説家のつくり方
・コンビニ日和!
・青春絶縁体
・ワンダーランド
・王国の旗
・ホワイト・ステップ

・あとがき、あるいは『箱庭図書館』ができるまで



(2011.05.21読了)





箱庭図書館
集英社
乙一

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この記事へのコメント

2011年05月25日 20:09
こんばんは~^^
よかったですよね!面白かったですよね!
私も共著っていう形じゃなくていいのかなと思ったのですが^^;
元ネタが違う方でも、やはり乙一が書くと乙一作品になりますね^^
私も「青春絶縁体」と「ホワイト・ステップ」が好きです。
イタイ感じがよかったです~。私も頑張れ!って思いました。
すずな
2011年05月26日 12:37
>苗坊さん
面白かったですね~!
でも、共著じゃなくていいのかなというのは気になりますよねぇ^^;
お、苗坊さんとお気に入りが一緒でしたか~♪読みながらついつい声援を送っちゃいましたよね~。
べる
2011年05月27日 00:11
なかなか面白い企画でしたよね。基本の原案だけ採用して、あとはすべて乙一さんが書きなおしているので、共作とは違うのかもしれないですね。良く、既存作品のオマージュ的な作品を書く作家がいますが、共著にはなってないですから。
潮音さん強烈でしたね(笑)。私もさすがにここまで読書にのめり込むことはないので、上には上がいるな、と思いました(笑)。
すずな
2011年05月27日 12:36
>べるさん
面白い企画でした。共著に関しては、たしかにオマージュ的な作品もありますし、そういうことを考えるといいんでしょうね。
潮音さんは強烈でしたねー!ここまでくると凄いなぁと感心しました。そう!私も、上には上がいるなーと思いました(笑)
2011年07月03日 17:56
すずなさん こんにちは
「ホワイト・ステップ」電車の中で読んでいて
不覚にも泣いてしまいました。
こんなオジサンが本読みながら
泣いているのに気付かれたら、
周りはドン引きだろうなあ 苦笑
すずな
2011年07月05日 17:02
>yoriさん
「ホワイト・ステップ」は泣けましたよね~。電車の中で読むのは危険ですねー(笑)私も銀行とかで読んでて涙腺が緩むと、気付かれないように…とドキドキします^^;

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