偉大なる、しゅららぼん(万城目学)

あ~これぞ万城目作品!と思える作品でした。当然のことながら、読み始めたら途中で止められなくって、最後まで一気読み。面白かった。

図書館で予約したら読めたのはもっと先になってたと思うんですが、職場の人から回ってきました。いつものことですが、ありがたや、ありがたや。

京都奈良大阪ときて、今回は滋賀。琵琶湖から力を授かった一族のお話。

琵琶湖の神から力を授かり代々受け継がれてきた日出家と棗家。両家の力は似てるようで全く違っていて、お互いに反目しあってきた。それは、一方が力を使うと、もう一方にはこの世のものとは思えない下品な音が聞こえてくるから。そんな二家の息子達が高校で同じクラスになった時・・・。

スケールが大きいのかちんまいのか良く分からないお話でした(笑)そんなところが、やっぱり、思いっきり万城目さんですね。なんというかね、そういう部分を期待して読むと、期待を裏切らないって感じでしょうか。そして、作り話だと思いつつ、実は密かにそんなことが実際にあるのかも・・・と思っちゃうような、うそ臭い割にはリアリティがありすぎる、そんなところも相変わらず。

まずはいつもの万城目節にヤラレる。お城に住んで、真っ赤な学生服に身を包み、船で通学する高校生ってどうよ?それも、明治とかならまだ分からないでもないけど、平成の現代で、ですよ。もうね、なんじゃそれはーっ!?と思いっきり心の中で突っ込みを入れましたよ~(笑)最初から飛ばしてます、万城目さん。

そして、主人公の高校生だけでなく、その他の登場人物たちも個性的で面白い。パタ子さんに清子などなど、魅力的なキャラがいっぱいでした。そうそう!個人的には涼介の兄である浩介が気になってたんだけど、結局、最後まで登場することはなく。かなり期待してたんだけどなー。そこはとっても残念でした。そういう意味では師匠もねー。話だけじゃなく、実際に登場させて欲しかったなぁ。

少しずつ色んなことが開示されていくので、最初は何のことやら意味がわからず「???」という感じで読み進めていってたんですが、段々と色んなものが開示されて全体像が見えてくるんですよね。そんな、パズルのピースがパチリパチリとはまっていくような感覚がクセになるっていうか(笑)少しずつテンションを上げられていくのが、なんとも堪りませんでしたね。まんまと著者に乗せられてしまった感はありますけど~(笑)

それにしても、両家が力を出す時に聞こえる「しゅららぼん」という音。その音の正体が最後にさらりと明かされるんだけど、分かった時はもうね、大爆笑でしたねーっ!「何ですってーーっ!?」と大声で叫びたい気分になりつつ、大脱力;;;という感じでして。まぁ、神ってそんなもんなのかもしれませんね。・・・と、みょーに納得しちゃったりもして。
音の正体が分かってから、改めてタイトルを見てしまうと、ね。どうしても、何度でも、「ぶ。」と噴出してしまって。ひっじょーに困りました(笑)万城目さんってば確信犯?

そんなこんなで、今回も充分に楽しませて貰いました~!次は和歌山か兵庫でしょうか。
これも職場の人が教えてくれた新聞記事のインタビューで読んだんですが、忍者のお話だとか。・・・和歌山?と思いつつ、週刊誌連載には手を付けず、単行本として発売されるのを楽しみに待ちたいと思います。



(2011.05.14読了)




偉大なる、しゅららぼん
集英社
万城目 学

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この記事へのコメント

べる
2011年06月24日 23:41
ほんと、万城目ワールド全開!って感じでしたね~。設定からしてトンデモない上に、出て来る登場人物もみんなクセがあって、何度も吹出しながら読んでました(笑)。『しゅららぼん』の意味には脱力しましたね(苦笑)。アホだな~と笑っちゃいました(笑)。それをタイトルに持って来る万城目さんのセンスが最高ですね。
次は和歌山ですか!?今年の夏休みにちょうど行く予定なんで、そうだったら嬉しいなー。忍者のお話ですか。またトンデモないお話なんだろうなぁ。楽しみです(笑)。
すずな
2011年06月27日 12:51
>べるさん
設定から登場人物から、ホント万城目ワールド!って感じでしたね~。私も何度も吹き出しながら読みました。
「しゅららぼん」の意味は脱力ですね^^;もう笑うしかないって感じで。でも、そう!それをタイトルに持ってくる万城目さんは素晴しい(笑)
いや、忍者ってことなので和歌山辺りかな~と思ったんですが、どうなんでしょう^^;どっちにしろ、楽しみですねーっ!
2011年08月02日 13:55
TBありがとう!
ファンタジーでしたねぇ。どうしても、どっかでズッコケずにいられない、かっこつけきれないところが万城目さんらしい、ファンタジーでした。
琵琶湖って淡水らしい独特のにおいがあるので、その水を飲むのは抵抗がありますが……。
もうちょっとほかに可能性はなかったのか。苦しくなりながら、最後はページをめくるのがもどかしかったです。
すずな
2011年08月03日 12:34
>香桑ちゃん
うん。ホントに万城目さんらしいファンタジーだったね~。
琵琶湖って車の中から眺めたくらいで、ちゃんと行ったことないんだよねー。独特のにおいがあるのかぁ。そういう五感に訴える記憶があるとまた違った楽しみ方が出来そうでいいなぁ…。
2013年08月18日 20:59
すずなさん、こんばんは(^^)。
結構緊迫したシーンが多いのに、何故かぶはぶは笑っちゃう、万城目さんらしい作品でしたネ♪
私も、すっごく師匠(お年寄りの方)のことが気になりました。どんな人なんでしょうねぇ。
すずな
2013年08月21日 17:25
>水無月・Rさん
そうそう!緊迫したシーンが多い割には、ついつい笑っちゃうことが多かったですね~。さすが万城目さん!でした。
師匠って、ホントどんなひとなんでしょうねぇ。気になりますよね~。
2014年11月02日 14:33
こんにちは
ちんまいお話を大きなスケールで描く処が
万城目さんの真骨頂なのでしょう。
嘘くさいことを真面目に語らせたら
当代随一かも 笑
すずな
2014年11月04日 05:33
>yoriさん
おっしゃる通り(笑)
ちんまいお話を「ありえるかも?」と思っちゃうくらい真面目に大きなスケールで描けちゃう万城目さんにホント脱帽です。面白かったですね!

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  • 『偉大なるしゅららぼん』/万城目学 ◎ 

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