春狂い(宮木あや子)

東日本大震災後、大好きな読書でもやっぱり本を選んでしまってました。好きな作家さんの作品なのに、RPGみたいな2チームに分かれて殺しあうお話や、「ブンガク」色の強いちょっと固めのお話は、途中で挫折しちゃったりもしたんですよね。そんな風に、もう少し時間を置いてから改めて読み直そうと思った本が何冊かありました。

そして、この作品もそれら挫折した本と同じように、とっても重く暗く残酷なお話だったんです。なので、読み始めてすぐに「失敗したかなー;;;」とチラッと思ったんですよね。これも挫折しちゃうなかなーと思いながら読み進めたんですが、なんだか途中で止められなくってしまって・・・。薄めの本だったというのもあるんでしょうが、気付いたら一気読みしちゃってました。さすが宮木さんです。

生れ持った美しさ故に、あらゆる男から欲望を押し付けられ続ける少女。父親もしかり。幼少からずっと男達の欲望に晒されつづけた少女はやがて高校生となり・・・。

先にも書きましたが、重く暗く残酷で、そして官能的なお話でした。章毎に語り手が変わるので、連作短編集のような構成になっていて、彼らが美少女を語っていく。時に時系列が前後したりもするので、戸惑った部分もありましたが、気になるほどではありません。

とにかく暗い!重い!そして、かなり引いちゃうくらい残酷。そして、希望が見えたかなと思うと、それをあざ笑うかのようにさらに残酷な展開が少女を待ち受けている。でも、なんだかんだ言って、弱そうに見えてるその少女の強くしたたかな部分も垣間見えてくる。そして、章を追うごとにだんだんと真相が見えてくると、その少女も精神のバランスを崩している事が伺えるんですよね。そりゃそうだよね。幼少時代からあんな経験をしていれば、バランスを崩さないほうがおかしいってもんですよ。

狂った男達が多い中、少女に狂わない男達もいる。それは、彼らに少女よりも大切な人がいたからなのか。どうなんでしょうね。そんな彼らに少しホッとしたのも束の間、狂った男達によって少女に永遠の安らぎが訪れることはない。

本当に夢も希望も未来もないような、そんな感じでしたね。そして、そんな少女が選んだ未来は・・・。

なんというかね、後味がいいんだか悪いんだかよく分からない。分からないながら、なんだかずっしりと読み応えのある作品を読んだなーという充実感に包まれる作品でした。めちゃくちゃ暗くて重いんだけど、好きですね、こういうの。


うーー;;;上手く感想が書けません。ってことで、なんだか意味不明の感想になってしまった;;;




(2011.03.27読了)




春狂い
幻冬舎
宮木 あや子

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