アンジャーネ(吉永南央)

外国人アパートを舞台に、祖母の死をきっかけに大家となってしまった無職の青年と、アパートで暮らす国際色豊かな住人達との交流を描いた連作短編集。

初読み作家さん。図書館で予約本として渡された時、一瞬、間違いじゃないかなとか思ってしまった。なんで自分がこの本を予約したのかよく分からなかった;;;ネットで新刊図書のリストを眺めているうちに、タイトルに惹かれ、あらすじを読んで興味を持ったんだろうとは思うんだけども。どうなの自分、と思わず自分に突っ込みを入れてしまった(笑)

ひょんなことから大家になってしまった主人公が、アパートの住人と少しずつ交流していく・・・って、最近、こういう設定の作品を読んだような・・・読んでたよ;;;主人公が女性から男性に変わったけど、あと年齢も違うけど、設定的に一緒だよー。うーーん、ちょっと失敗したかな。そんなことを思いながら読み進めた。

設定は似てたけど、読後感は違う。ちょっとミステリ的味付けもあったり、異国の地でくらす外国人入居者達の悲喜交々が描かれていて、重い感じかな。あとね~、大家となった青年があれこれと入居者達の世話を焼くんだけど、全体的に人情味溢れるという感じではないんだよね。自ら犯罪グループに入って行方をくらます入居者がいたり、女の子のセミヌード写真の真相が・・・であったり、行方不明者が最後に・・・たりと、かなり後味が悪かったりもする。(ネタバレになるので、詳しくは書けなーい。)「めでたし、めでたし」と大団円では終わらない感じ。でも、そこがリアリティがあるっていえばあるのかなぁとも思ったりもする。

色んな入居者達と関わり、彼らの問題を解決していくうちに、変わっていく青年。最初は親戚の中で誰もいなかったから引き受けた大家だったんだけど、アパートで暮らし、入居者達のトラブルを解決たり、近所の住人達と関わっていく中で、彼の中で気持ちが大きく変化していく。最後に決断した事は・・・。これから、もっともっと大変なことと遭遇するだろうけど、その度に不器用ながら逃げずに正面から取り組み、きっと乗り越えていくんだろう、と思えるラストでした。

成長物語として、ミステリとして、そこそこ楽しめた作品でした。・・・でも、ちょっと何か物足りなかったかな。



・1/4
・ジロ-jilo Morro Redondo-
・海亀(ハイグイ)
・バルザフ
・テリンノム
・住民祭-La fete des voisins-
・エキストラ


(2011.04.12読了)




アンジャーネ
東京創元社
吉永 南央

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