海に沈んだ町(三崎亜記・写真:白石ちえこ)

写真家の白石ちえこさんとのコラボレーションから生れた連作短編集。

写真や絵などから作家さんがイメージを脹らませて物語を紡ぐ。こういう企画物はいくつか読んできましたが、その度に「うーーーん;;;」ってことが多かったんですよね。作家さんの感性に付いていけないっていうか、これからどうしてこの物語が紡がれたのか・・・と思うことが多かった。なので、今回も三崎作品だ~!と喜びながら、一抹の不安を抱えての読書となったんですが・・・。

いや~杞憂でした。読み始める前の不安はどこへ?と思うくらい、三崎ワールドを心ゆくまで堪能させてもらいました。物語とそこに挿入される写真とが、見事にコラボレーションしてる!と実感出来る事がすっごぉーーく嬉しかった。ここまでピッタリ合わさったのは、私には初めての経験でしたね~。

「連作」短編集と謳ってあったんですが。えーーーと・・・連作でした?たしかに世界観はどれもこれも「まさに三崎ワールド!」って感じだったので、そこら辺は同じなんですが、短編同士がリンクしてましたっけ?実は、よく分からなかったんですけど;;;読み終わって「連作」という文字を見て、ちょっと焦ってしまったワタシだったんですが・・・。ま、短編それぞれを楽しめたので、別にいっかなーと思いつつ、気になっていたり(笑)うーーん、どこら辺がリンクしてたんだろう・・・。

9編の短編のうち、特に好きだったのは「遊園地の幽霊」「四時八分」「ニュータウン」かな。あ、「彼の影」も結構、好きー。こうして並べてみると、「四時八分」以外は、もの哀しく、ちょっと切ないようなお話であっても、最後にはホッとできるというか、うふふふーと微笑めるお話ばかりですねぇ。やっぱちょっと幸せな未来を感じられるのが好きなよう。・・・って、なんだか他人事のような感想だけど(笑)

読んで、観て、楽しめる。そんな喜びが湧き上がってくる読書でした。幸せ。





・遊園地の幽霊
・海に沈んだ町
・団地船
・四時八分
・彼の影
・ペア
・橋
・巣箱
・ニュータウン


(2011.03.15読了)



海に沈んだ町
朝日新聞出版
三崎 亜記

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この記事へのコメント

2011年07月04日 23:01
すずなさん、こんばんは(^^)。
淋しいけど、温かい、そんな感じの物語が良かったですよね。
私も「ニュータウン」と「遊園地の幽霊」が良かったですね~。ほっとする感じがして。
三崎さんのこういう世界観、まだまだ読み続けたいですね。
すずな
2011年07月05日 17:10
>水無月・Rさん
そうそう。本当にその通りの作品で、ぎゅっと胸を掴まれつつも、最後はほんのり温かいような…そんな素敵な物語でしたね。
好みの作品も一緒でしたか~♪良かったですよね~。
私もこういう三崎ワールドをもっと読みたいと思います。次作も楽しみですね。

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