白銀ジャック(東野圭吾)

面白かった~!
最近の東野作品にはちょっと辛口気味の感想が多かったんだけど、これは久しぶりに夢中になって読んだ作品でした。真相にも「そうきたか!」と驚かされたし。

スキー場に「ゲレンデの下に爆弾が埋まっている」という脅迫状が届いた。スキー場側に迫られたのは大勢のスキー客を盾にした身代金受け渡し要求。スキー場側は警察にせず、身代金受け渡しに同意するが・・・。


*****

以下、ネタバレを含みます!未読の方はご注意を。

*****



犯人の身代金奪取の見事さや、一年前の惨劇との絡み等もあって、かなりワクワクドキドキと楽しめました。読み出したら先が気になって気になって・・・。思わず一気読み。途中で、「絶対、この人達が怪しい!」と当たりをつけたんだけど、まんまと著者に騙されたって感じでして。ラストの展開や真相に唸らされた。

だってさー!事件発生と同時に、一年前に起こった惨劇の被害者父子がスキー場にやってきて、スキー場側には怒ってないとか、事件現場に行きたいとか、怪しすぎると思わない?息子はまだトラウマを抱えてる訳だし。「お父さんってばかなり怒ってるよなー」なんて深読みしちゃうってなもんです。・・・って、後から思い返すと、いかにも怪しげな人がそのまま犯人なんてありえないんだけども。読んでる時はね、お父さんの言葉を素直に信じてるスキー場スタッフに「ちょっとは疑った方が・・・」なんていう助言をしたくてしたくて・・・。最後の方でちょっと疑った時には「気付くの遅すぎだよーっ!」なんて突込みまでいれてたんですよねぇ。なんてオマヌケな私;;;そういう訳で、真相が分かった時には「やられたー!そっちか!そうきたか!」感が強かった。悔しいけど嬉しい(笑)

スキー場側が警察に届けなかった理由や犯人が事件を起こした動機には、ちょっと考えさせられた。どちらの行動に対しても共感できる部分があるんですよね。もちろん、来場しているスキーヤー達には何も告げず、避難もさせずに身代金要求に従ったことや、事件を起こしたことに対しては、是とは言いませんけど。その心情を察すると、非難の気持ちだけしかない、とは言い難い。利益が取れないと継続は難しいけど、利益重視だけでいいのか・・・。そのバランスが難しいなぁと、改めて思った作品でもありました。



(2011.10.11読了)



白銀ジャック (実業之日本社文庫)
実業之日本社
2010-10-05
東野 圭吾

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この記事へのコメント

2011年01月21日 18:43
こんばんは^^TBさせていただきました。
私も面白く読みました。スキー場と言う舞台を選ぶのが東野さんらしいなと思いましたし、事件の真相も納得しました。
私はあの夫婦が怪しいと思っていました。
私の予想なんて、東野作品に通用するわけがありません^^;
スキー場の現状は厳しいでしょうね~
スキー人口は減っているでしょうし、天候に左右されるものですし。
でも、そんな厳しい状況でも信念を持って働いている倉田や根津や絵留がカッコイイと思いました。
べる
2011年01月23日 08:37
私、ものすごい寒がりなもので、ウィンタースポーツ系って一切やったことがないんですよ。だから、ちょっと乗り切れないところもあったのですが(^^;)、東野さんが楽しんで書いていることはすごく伝わって来ました(笑)。さくさく読めて普通に面白かったんですけどね。でも、一番意外だったのは、自分の記事でも書いたんですけど、ラスト1ページで判明する、ある二人の恋愛関係でした・・・(唐突すぎませんでした?^^;)。
すずな
2011年01月24日 12:37
>苗坊さん
私もあの夫婦も最初は疑ったんですけど、どうしても父子の方が怪しくって…^^;あの夫婦の正体にはびっくりでした。
そうそう!スキー場で働く人々はカッコ良かったですよね~。
すずな
2011年01月24日 12:40
>べるさん
私はべるさんと一緒で寒がりってのもあるんですが、住んでるのが九州の端っこなもので、同じようにウィンタースポーツとはほとんど縁がないんです;;;でも、まぁ、そこら辺りはさらりと流して読みました(笑)
あ、そうそう!私もあの二人の関係には「はぁ!?」って思いました。唐突でしたよねぇ^^;
2011年02月23日 18:57
はじめまして
苗坊さんの所から流れてきました。
面白かったです。
ミステリーに社会派的な要素を加えた辺りが
東野風で良かったです!!!
すずな
2011年02月24日 12:41
>yoriさん
初めまして。私も苗坊さんのところでお見かけしてました。TB&コメントありがとうございます!
東野さんらしくて面白かったですねー!ミステリというだけでなく、ちょっと考えさせられる部分もあって一気読みしちゃいました。

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