つるかめ助産院(小川糸)

しみじみと心に沁みるお話でした。思わず涙腺決壊しちゃったりもして・・・。ただ、ひとつだけ、とーーっても気になることがあって、それがスッキリしなかったばっかりに、どうしても手放しで大絶賛!は出来ないなぁ、というのが正直なところ。

突然失踪した夫をさがして南の島を訪れたまりあ。そこで辿り着いたのは、ちょっと変わった助産院。その院長の指摘で妊娠している事に気付いたまりあは・・・。

出生の秘密を抱えたまりあが、自分が出産すること、母親になることに戸惑い、悩み、そして、出産するまでの様子が、平素な言葉で淡々と、でも、丁寧に綴られている。読みながら、一緒に戸惑ったり、悩んだりしました。・・・とはいえ、私には出産経験も妊娠経験もないので、イマイチ実感はわかないんだけど(笑)

また、助産院の人々がみんな良い人ばっかり。それぞれに抱えているものはあるのに、あるからこそ、かな、まりあを優しく包み、守ってくれる。・・・って、なんだかこうやって書いてると、なんだかご都合主義全開の小説だったなーという気がしてきた(笑)や!でも、読んでる間は、そんなことは全く気にならず、夢中で読んだんですよー!だって、途中で止められなくなって、一気読みしちゃったし。おまけに、思わず号泣したりもしちゃったんですもん。

ちょっと心が疲れた時読むといいかも。優しい気持ちになれる本でした。

・・・と、感動だけで終わったんなら良かったんだけど;;;

まりあの夫である小野寺くんがね~;;;彼が失踪した理由ってのが、最後までキチンと語られることはなくって、そこは一番しっかり!はっきり!して欲しかった部分でしたね。おまけに、まりあが出産する時になって、いきなり現れたのはいいんだけど、そこで、まりあも助産院の人々もすんなり小野寺くんを受け入れてるってのが、どうもシックリこないー!なんていうかね、まりあがあの状態で出産を決意した時点で、「小野寺くんと一緒に生きる」と言う選択肢は無くなったのかと思ってたんだよね。なのに、小野寺くんが戻ってきたら、失踪したことは無しになっちゃって、なしくずしに一緒にいることになったような、そんなラストには、か~な~り~違和感。「どうして?ねぇ、どうして!?」と、まりあに詰め寄りたいような、著者にも詰め寄りたいような、そんな気分。もやもやが残ってしまって、スッキリしませーん。

そこら辺りをもっと書き込んでくれてたら、ホント良かったのに・・・。残念です。。。



(2011.01.24読了)



つるかめ助産院
集英社
小川 糸

Amazonアソシエイト by つるかめ助産院 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのコメント

2011年01月31日 13:27
私も同感です。
つるかめ助産院で働く人たちが良い人たちで、まりあもどんどん変わっていって、良かったなぁと思っていたのですが。
小野寺が何故ここで?と思いましたし、失踪の真相も分からなかったので読了後は複雑な気持ちになりました^^;
すずな
2011年02月03日 12:34
>苗坊さん
ですよねー。小野寺くんについては、どうも納得がいかないというか、そんな感じでしたよねー!もうちょっと彼について書き込んであれば…と思わずにはいられません。
それ以外の部分は、ホント良かっただけに残念ですね。
2011年02月28日 22:14
小野寺君のことについては、私も同感です。
急に現れて、それを何の話し合いもなく、受け入れているのがどうも理解できませんでした。
助産院の人たちはいい人だし、安西夫妻の手紙には、感動して泣いたりしたのに、最後にがっかりでした。
すずな
2011年03月02日 12:39
>花さん
小野寺君は本当に唐突でしたよねぇ。おまけに、簡単に受け入れた所も腑に落ちないというか、ホント理解できませんでしたね。
最後の最後でだったので、余計にがっかりでしたね。

この記事へのトラックバック

  • つるかめ助産院 小川糸

    Excerpt: つるかめ助産院著者:小川 糸集英社(2010-12-03)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る 辛い出生の秘密を抱えるまりあは、ある日突然失踪した夫を探して、南の島をおとずれる。島の助産院.. Weblog: 苗坊の徒然日記 racked: 2011-01-31 13:26
  • 本「つるかめ助産院」

    Excerpt: つるかめ助産院 小川糸 集英社 2010年12月 つるかめ助産院/小川 糸 ¥1,470 .. Weblog: <花>の本と映画の感想 racked: 2011-02-28 22:05