紅葉する夏の出来事(拓未司)

高校受験の失敗から両親への不満が募り、不良仲間と付き合い始めた悠馬。独立して始めたラーメン屋を潰してしまい、水回りの便利屋で働きながら借金返済をしている元エリートサラリーマンの伊藤。この二人がゴミ屋敷で暮らし全身を赤く染めた老婆と出会い・・・。

えーっと、ちょっと辛口気味かも;;;


悠馬と伊藤の視点で交互に語られる物語。この二人の時間軸がずれているというのが最初は分からなくて、??と思いながら読んでいました。気付いた時は「あぁ、伊坂作品みたいな感じねー。」なんてことを思ってしまいました。てなことを言ったら、著者に失礼かな;;;

で、だんだんと二人の時間軸が近づいていくにつれて、真相が見えてくる。帯には「~まさかの結末!」って書いてあったんだけど、まぁ、そこはねぇ・・・。ある程度読んだところで、予想がついてしまったので、全くと言っていいほど驚きの展開でも真相でもなかったなぁ・・・というのが正直なところでしたね。逆にね、「まさか予想通り・・・?」って気持ちの方が大きかった。ということで、意外性はなく、ミステリ的にはどうかなぁと思ってしまいます。

老婆の設定は突飛すぎるんじゃ・・・と思わないでもないけど、現実の事件とかね、そういうものを考えてみれば、全く突飛でもないのかなーとも思えたりもする。ふたりと老婆の不思議なやりとりに、老婆の寂しさや優しさが滲み出ている感じで、それがふたりに影響を及ぼしていく。ふたりが老婆と関わっていく中で、色々と考えたり行動したりして、少しずつ変化していくのが感じられたのは良かった。

ラストの悠馬にはね、完全には寄り添えなかったんだけど、まぁ、そういうもんなのかなーと思えなくもない、かな。ちょっとスッキリしないんだけどね(笑)あとね、伊藤はどうなったのかなぁ・・・。いつかラーメン屋を再開出来るといいなぁと願ってしまいます。

お話し的にはそこそこ面白かったと思うんだけど、ミステリ的にはちょっとねぇ;;;な部分もあったり、何かもうちょっとインパクトっていうかそんなものが欲しかったと思ってしまいます。ちょっとスッキリしない読後感・・・。うーむ。




(2010.10.05読了)



紅葉する夏の出来事
宝島社
拓未 司

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