小人たちの新しい家(メアリー・ノートン)

床下の小人たち」から始まったシリーズの最終巻。

ブラター氏の元から気球に乗って脱出したアリエッティ親子。彼らからの追跡を逃れる為に新しい家に引越すことに。辿り着いたのは古い牧師館。そこで、新たな借り暮らしと出会ったり、嬉しい再会があったり。ところが、ブラター氏の追跡は執拗で・・・。

いよいよ最終巻!著者はこの作品を20年ぶりに書いたんだそう。前作からすぐに続いてるように思えるのに、実際に書かれたのは20年後だなんて!リアルタイムで読んでた人たちは、その間ヤキモキしただろうなぁ~と思った。だって、あれで20年ほっとかれたなんて・・・。

最終巻に相応しいく、冒険と愛と、そして希望に溢れる巻でした。やっと辿り着いた新しい家となる牧師館。家の中を探検する様子にドキドキワクワク。そして、自分たちが住みやすいように色んな工夫を重ねる小人たち。そのアイディアに感心しきり。いや~よく考えつくよな~と創造力に感嘆しつつ、今度はどんな工夫を?と楽しみでした。

アリエッティとミス・メンチスとの再会もあるのか!?と、すっごーーく期待したんですが、最後までそれはなくって。涙しながらも父親との約束を守るアリエッティに驚きました。切なさを感じながらも、アリエッティも最初の巻と比べるとずいぶんと成長したんだなーと、みょーな感慨に耽ったりもして(笑)

それにしても、ブラター氏の追跡の執拗さには、ある意味、感心してしまいます。そこまで”欲”を剥き出しにしなくても・・・と思いつつ、ファンタジーで最後までこんな風に彼を描ききった著者に驚きも感じます。ブラター氏はまさに「欲の塊」。だからこそ、そんな彼と対比するようなアリエッティの父親であるポッドの言葉「借り暮らしやは、それなしには生きられんものだけを借りるんだ。・・・貪欲のためでもない。それに怠けるためでもない。」というのがより印象的で、示唆に満ちているような気がします。

「小人の冒険シリーズ」全5作。とっても楽しめました。出来ることなら、もっともっとアリエッティ達の生活を、そして冒険も覗いてみたいものです。。。



(2010.09.05読了)



小人たちの新しい家 (小人の冒険シリーズ 5)
岩波書店
メアリー・ノートン

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