ハイドラの告白(柴村仁)

プシュケの涙」から3年後のお話。

「プシュケの涙」がとーーっても良かったので、続編が読みたい!と思ってたんですよね。でも、購入するには図書館本や積読本がありすぎて、「これ以上、増やしてどうする!?」と躊躇してたんですよね~。そしたら、職場の同僚から回ってきました(喜)ホント、ありがたや、ありがたや。

この作品も語り手が変わる二部構成。一部はミステリ調、二部は青春(恋愛)小説って感じで、一部と二部ではガラリと趣が変わるのも一緒。


人気上昇中のアーティスト布施正道が偽物だと気付いた美大生の春川は彼が住むという海辺の街を訪れる。そこで、同じ美大に通う由良と出会い・・・。

プシュケ~では最初、文章に慣れるまでちょっとノレない部分もあったんだけど、今作は最初から入り込めたのも良かった。とはいえ、春川の正体は最初から推測できるものではあったりして、ミステリ的にはちょっと弱いかな~という気もしないでもない。ただ、最後に明かされる真相には「そういうことかーっ!」とビックリ!かなり驚かされた。まさか彼がメインで出てくるとはね。ちょっと予想外だった。でも、それが「ミステリ的にはちょっとねぇ;;;」と思ってた気持ちを払拭させる。ヤラレタ;;;とちょっと悔しかった。で、そう思えるのが嬉しかった。面白かった。

二部は切ない恋物語って感じかな。振り向いてくれない人を必死で追い求める、ちょっと不器用な女の子のお話。まぁ、これもね、プシュケ~に比べると切なさは目減りしちゃう感じなんだけども。それは、しょうがないよね。相手が亡くなっちゃう訳じゃないしね。・・・って、あら、なんだか辛口気味のような(笑)いやいや、そんな意味ではないんですよ。これはこれで、切ない女心が描かれているお話なんだから。でも、期待してたような「胸がぎゅーーーっと締め付けられる」って程ではないんですよね。プシュケ~があんな感じだったから、ちょっと期待が大きすぎたんでしょうね。ちょっと肩透かし~な気分は拭えません。

と、面白かったし、結構、一気読みしちゃったんだけどね。でも、プシュケ~と比べるとね、ミステリ的にも青春小説的にもインパクトがちょっと弱いかな、って感じです。これはこれで面白かったんだけど、どうしても比べてしまって、ちょっとだけ残念な気持ちが残っちゃいます。ちょっとだけ、なんだけどね。

・・・でも、3作目も読みたいのは変わりませーん(笑)



(2010.09.25読了)




ハイドラの告白 (メディアワークス文庫)
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柴村 仁

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  • ハイドラの告白/柴村 仁

    Excerpt: 「自分の知っている布施正道とは違う」気鋭のアーティストを追って、寂れた町へやってきたハルは、同じ美大に通う由良と会う。彼もまた同じ目的らしいが、理由がわからない。しかし、自分が探っている理由も明かせな.. Weblog: ◆小耳書房◆ racked: 2010-10-04 00:43