向日葵の咲かない夏(道尾秀介)

気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪ーーーい!

面白かったんですよ。先が気になって夢中で読んでのはホントなんです。でーもっ!もうね、読後感は最悪。道尾作品なので、ある程度は覚悟してはいたんだけど、ここまでくるとさすがにちょっと・・・;;;吐き気すら催すぐらい本当に気持ち悪かった;;;最初にこの作品を読んでたら、他の道尾作品は読まなかったかもしれない、そう思わせるくらい強烈な作品でした。


あ!え~とですね、思いっきりネタバレしてます。この感想をネタバレなしでは書けませーん。ということで、未読の方はここで引き返すことをオススメします。




とにかく、登場人物全てが”歪んでる”と言っても過言ではないくらい。主人公のミチオを筆頭に、母親、先生、泰造・・・。それぞれの歪みというよりも”狂気”が、絶妙なバランスでこの作品の独特の雰囲気を醸し出してる。そんな印象。

ミカについては、最初からすごい違和感でして。「こんな大人びた三歳児がいる訳がない」って思ってたんですよね。で、だんだんとこれは・・・と思えてきて。母親は人形を相手にしてるんだろうと思ってたんですが、ミチオについてはかなり予想外でした。S君で気付くべきだったのかもしれませんが、そこまで思い至らなかったんですよねぇ。ちょっと悔しい。

それにしても、本当に胸が悪くなるような記述ばかりが続きましたねぇ・・・。殺されて足の関節を曲げられた動物達はもちろんのことですが、特に瓶に入った仔猫のくだりには絶句。絶句というよりも、もうね、胸がムカムカって感じでして。想像することを頭が拒否。一瞬、頭の中が真っ白になったというか、思考が止まったというか・・・。いや、これはヒドイです。

うー。こうやってキーを打ってるだけで、気持ち悪くなってきた;;;

さまざまな歪みが絡まりあって迎えたラスト。もう、こうなるしかないって感じではあるんですけどね。でも、この気持ち悪さをちょっとでも払拭して欲しかったと思わないでもない。少しでも希望を持てるラストであって欲しかった。ミチオが大人だったら、こうは思わなかったのかもしれない。ゾクゾクゾワゾワで、ぅぎゃぁーーーーっ!な作品も大好きなので(笑)でも、ミチオは子供だらかね。確かに、かなり歪んだ子供ではあるんだけどさ。・・・といいつつ、希望の持てるラストだったら「物足りない」とか言いそうな自分もいたりしますが・・・(苦笑)



ところで。
岩村先生はどうなったの?なんだか最後は放置状態で終わったような・・・。



は~気持ち悪かった。口直しに、次はちょっと軽めでホッと出来る作品を読もうっと。


(2010.07.27読了)





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この記事へのコメント

べる
2010年08月02日 07:11
なんか変だなぁと思いながら読んではいたのですが、完全に騙されてました。私も虫大嫌いなので、ちょっとうげーって感じでしたが(^^;)、このぞわぞわするようなホラーテイストは好みでした。賛否両論あるようですが、今となっては道尾さんの出世作でもありますし、道尾さんらしさが随所で感じられる代表作のひとつなのではないかな、と思いますね。
すずな
2010年08月04日 12:52
>べるさん
想像すると…今でも背中がぞわぞわとします;;;でも、癖になりそうな気もしますけど(笑)
たしかに、道尾さんだなーと思う作品でした。代表作という意見には賛同します。

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  • 道尾秀介/「向日葵の咲かない夏」/新潮社刊

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