影法師(百田尚樹)

は~なんとまぁ・・・凄い。唸りながら読了。

初読み作家さん。実はこの方の「ボックス!」を手にしながら、時間切れで図書館へ返した事がありまして;;;それ以後、この方の著者は手に取る機会がなかったんですけども。あの時なんで読まなかったのか!と、ちょっと後悔しました。そのうち、リベンジしよう。

二人の武士の友情物語。一言で言ってしまえばそうなるんですが、そんな一言では片付けられないズシンと重い作品でした。

国家老となった勘一の視点で現在と過去が交互に語られ、刎頸の交わりを交わした二人の武士が、一方は国家老となり、一方は逐電したまま不遇の死を迎えることになったのは何故か、二人がどうして道を分かつ事になったのかが、少しずつ語られていく。

もうね、え?えぇーっ!?という感じで、先が気になって途中で止めることが出来なかった。貪るように一気読みしちゃいました。読み終わった後は、あまりの衝撃に脱力。なんていうかね、言葉に出来ない。凄い・・・。ついつい涙が溢れてしまいました。

勘一が竹馬の友であった彦四郎の消息を尋ねるうちに辿り着いた真実。あまりのことに、思わず涙してしまったんですが、実はですね、「そこまでするのか!?」という気持ちにもなりました。友情ももちろんながら、藩の将来を憂えてというのもあるでしょう。それとも、友人の妻となった女性の幸せを願ったからこそなのか、とも思ったんですが・・・。凄いな~と思いつつ、読み終えた今でも「どうしてそこまで?」という疑問は消えないんですよねぇ。何が彼をあそこまでの行動に駆り立てたのか。この作品ではそこら辺のところがきちんと描かれてないような感じでして。出来る事なら、勘一だけじゃなく彦四郎視点での語りも読んでみたいな~と思いました。



(2010.07.17読了)




影法師
講談社
百田 尚樹

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この記事へのコメント

2010年10月22日 23:47
はじめまして。
ひろ009と申します。

影法師、読みました。
私は「ボックス!」「永遠の0」に続いて3作目なのですが、全く異なったジャンルの作品で各々がこれほど素晴らしいとは!他の2作も凄いですよ。

私も一気読みで、やはり彦四郎の本当の気持ちとか考えが気になって気になって。。。そして、勘一と彦四郎に一言でもいいから終盤に会話させてやりたかったですね。ただ、あのような終わり方にすることによって、読者は様々なことを考えるんだなあとも思いました。そう言う意味でも凄い作品でした。
すずな
2010年10月26日 12:51
>ひろ009さん
初めまして。ご訪問ありがとうございます!

面白かったですね~!
そうですね。勘一と彦四郎の二人に会話をさせてやりたくなりますよね。彦四郎の気持ちが気になりますが、確かに、こういう終わり方の方が読者はいろいろと考えることになるんでしょうね。

他作品も凄いですね!今度、読んでみます~。

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