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zoom RSS 小暮写眞館(宮部みゆき)

<<   作成日時 : 2010/07/18 11:43   >>

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面白かった。そして、分厚かった。半端なく長かったーっ!

10日程で終わる筈だった、蔵書整理期間による地元図書館の休館。それが、拠所無い事情で1ヶ月ほどに延びてしまって、その間、ネットで確認する度に予約してた本が次々と「準備できました」に変わっていくんですよ;;;そして、無事に図書館が開館し実際にそれらの本を手にした時には、借りれる限度冊数8冊すべてが予約本でした;;;んで、その中にこの分厚ぅーい本がありました。どどーんと分厚くって存在感ありすぎ・・・。自分で予約しておいてこんなこと言うのはどうかと思うんだけど、正直「どんな罰ゲームですかーっ!」と叫びたくなりましたよ(笑)こんなに分厚い本だとは想像すらしなかった。いや〜ブツを目にした瞬間、さすがに固まりましたねぇ。なんたって、前日には隣町図書館で同じように予約本を手にしたばかりだったんですもん。ま、とは言っても全部で11冊。2週間で11冊。何事もなければ読みきれる冊数。でーも!フェイントの宮部本の存在感は半端なかったし、こんな時にはいろいろと不都合が生じてくるんですよね。睡魔に襲われたり、ウッカリ飲んだくれてしまって休日の一日をだらり〜んとマグロのように過ごしてしまったり、睡魔に襲われたり、ウッカリ・・・って、全て自業自得って感じですが(笑)

あ。前置きが長くなりました;;;

まぁ、そんなこんなで、気は焦りつつ、読んでも読んでも終わりがなかなか近づいてこないこの作品。でも、図書館の返却期限は無常にも迫ってくるしで。もうね、必死で読みましたよーっ!

高校生の花ちゃんこと花菱英一が引っ越してきたのは、築33年の古い元写真館。その「小暮写眞館」の看板をそのままにしてたせいで、心霊写真が舞い込んできた。花ちゃんがその心霊写真の謎解きに乗り出すことになり・・・。

基本、家族小説。でも、心霊写真のようにSF要素もあり、高校生たちの友情物語でもあり、いつの間にやら恋愛要素も組み込まれていたりと、なんだか色んなジャンルが詰め込まれた作品でした。どういう作品?と聞かれると、答えに詰まってしまう。そういう意味では、自分の中で「この作品はこう」というハッキリとしたものを見つけられず、なんだかモヤモヤ。そういう意味ではすっきりしないというかそんな感じの作品となりました。あ、別にね、「こう」っていうジャンル分け?が出来くっても、この作品の面白さには関係ありません!そこは誤解して欲しくないんですが。

最初に「心霊写真」が登場した時は、もしやこの「ほのぼの装丁」はフェイントで、実はじめじめホラー系っ!?といや〜な予感がしてドキドキしたんですが、そうではなくって良かったです。英一が調べ始めた心霊写真。その一枚が出現した裏には、それなりの事情や人々の想いがあって、その強い想いが心霊写真というものを作り出してしまっていた。たしかに、普通に考えれば「ありえない」出来事なんですよね。超常現象だし。でも、その写真が出現した理由は胸に迫るもので、「ありえない」と一蹴できないものがありました。

そして、英一が心霊写真を調べていく過程で、花菱家が抱えているモノも描かれていく。家族の一人が亡くなる。そして、家族みんながそれぞれ「自分のせいだ」という思いを抱えている。・・・これはホント辛いなぁ。外から見てると、それは「誰のせい」ということではないんだと思うんだけど、当人達にしてみれば「あの時自分が・・・」という思いはなかなか消せるものではないんだろうし。特に小学生のピカちゃんが、どうして小暮さんに会いたいと思っているのか、その理由が分かった時には、思わず涙してしまいました。

そうそう。その小暮さんですが。チラッと気配は感じさせてくれるものの、花菱家の前にハッキリ姿を現してくれることはなく・・・。もっと出張ってくるのかと期待してたので、そこのとこはちょっと残念でしたねー。

心霊写真もそうですが、不動産屋の彼女が抱えている問題や花菱家の親戚などなど、人間のイヤ〜な部分もかなり描いてありました。作中に「生きてる人間が一番怖い」というような文章があったんですが、本当にそうなのかもね、そうだよね、と思えたりもして。そこら辺のことも考えさせられたっていうか・・・ね。

そして、ラスト。読んでる途中で、思わずこの本の表紙と背表紙を広げてしみじみと眺めてしまった。写真館ではなくて、桜と菜の花が咲き乱れる駅の写真。ラストを読むまでは、どうしてこういう装丁なんだろうと不思議だったんですが、このラスト故だったのかー!と納得。やってくれるよねぇ。思わず涙してしまったじゃないですか!ヤラレタ。花ちゃんには「目出度し、目出度し」なラストを用意してもらいたかったと思わないでもないんですが、このラストだと不満を言えない感じです(笑)しんみり心に沁みるラストでした。


うん、良かった。とっても楽しめました。・・・でも、ホントに長かったぁ(笑)



(2010.07.15読了)





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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
分厚かったですね〜。私も読んでる間腕が痛くて痛くて^^;内容的にはもう少しコンパクトにまとめても良かったのではと思ったのですが、宮部さんらしい少年キャラに萌え萌え〜な一冊でした(笑)。重いものを含みながらも、爽やかな読後感に浸れる作品でしたね。
べる
2010/07/19 06:13
>べるさん
ホントに分厚かったですよねぇ。読んでも読んでも進まないって感じでした^^;そうそう!花ちゃんにぴかちゃんにテンコとみんな良い子ばっかりでした。
内容は重いものでしたが、読後感は良かったですよね。さすが宮部さんって感じでした。
すずな
2010/07/19 15:47
すずなさん こんにちは
色々な表情を見せてくれる小説でしたが
僕は初恋の物語、として楽しませて頂きました!!!
yori
URL
2014/12/07 18:20
>yoriさん
”初恋の物語”ですか!
なんだか記憶が既にあいまいなんですが^_^;長かったけれど、面白かった!という記憶がある程度なんですよね、実は;;;
すみません。。。
すずな
2014/12/09 12:46

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