スタートライン 始まりをめぐる19の物語(アンソロジー)

「始まり」をテーマに、光原百合・三羽省吾・金原ひとみ・恒川光太郎・三崎亜記・中田永一・伊藤たかみ・島本理生・橋本紡・宮木あや子・柴崎友香・津村記久子・中島たい子・朝倉かすみ・藤谷治・西加奈子・中島桃果子・万城目学・小川糸の19人の作家さんによるアンソロジー。

19作品の割には薄い本だな~と思ったんですが、短編集というよりもショート・ショート集でした。こういうアンソロジー集を私が自ら手に取る筈もなく(笑)、もちろんのことながら職場の貸本ルートから回ってきた本です。

19人の作家さん。ずらずら~~っと並ぶ作家さんの名前。豪華ですね~。で、初読み作家さんというのは、中島桃果子さんくらいかな?それ以外の作家さんは、一度は読んだことのある方でした。おまけに、結構、好きな作家さんの名前が並んでいるのが嬉しい。こういうことって珍しいんですよね~。

ということで、それなりにワクワクと期待しつつ読みました。

・・・が!ショート・ショートですよ!ちょっとノッテきたな~と思ったら終わっちゃうんですよ。もうね、物足りないのなんのって!ある意味、ストレスの溜まる読書となってしまいました(笑)

うわー、これは続きが必要でしょう!どうなったのーっ!?読みたいよー!ってものありましたが、作家さんによっては、上手く「一つの作品」として纏めてあるものあって、作家さんの特徴が出てるというかね、上手いな~と唸らされる作品もありました。個人的には、どんなに短い作品でもキチンと一つの作品として纏めてある方が好きです。まぁ、「続きー!」と思わせるのも作家さんの技術なんでしょうけどね。

印象に残ったのをいくつか。

光原さんの「帰省」。どうもラストが中途半端っていうかね。これはちょっと足りないなぁ、と思ってしまった。
恒川さんの「海辺の別荘で」。最新作の雰囲気が漂う文章。和風の独特な恒川ワールドを期待してただけにちょっと残念。
橋本さんの「風が持っていった」。なんだかつい自分のことを重ねちゃったというか、省みちゃったというか・・・。
宮木さんの「会心幕張」。どっちかというとお下品系。でも、なかなか面白かった。「お大事さん」に笑っちゃいました。
中島さんの「はじまりのものがたり」。良かったです。切なくって、でも、優しくって。他の作品を読んでみたいと思いました。
万城目さんの「魔コごろし」。最後の文章に「うわ、そうきたかー!」と思わず笑っちゃいました。まさに万城目ワールドだ!って感じ。


・帰省(光原百合)
・1620(三羽省吾)
・柔らかな女の記憶(金原ひとみ)
・海辺の別荘で(恒川光太郎)
・街の記憶(三崎亜記)
・恋する交差点(中田永一)
・花嫁の悪い癖(伊藤たかみ)
・ココア(島本理生)
・風が持っていった(橋本紡)
・会心幕張(宮木あや子)
・終わりと始まりのあいだの木曜日(柴崎友香)
・バンドTシャツと日差しと水分の日(津村記久子)
・おしるこ(中島たい子)
・とっぴんぱらりのぷう(朝倉かすみ)
・その男と私(藤谷治)
・トロフィー(西加奈子)
・はじまりのものがたり(中島桃果子)
・魔コごろし(万城目学)
・パパミルク(小川糸)



(2010.06.16読了)





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