卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし(宇江佐真理)

初読み作家さん。・・・だと思います。実はちょっと自信が無い;;;最近、アンソロジー集をよく読むようになったので、もしかするとどこぞで遭遇してる可能性も捨てきれませーん。でも、たぶん初読みさっかさんだと思います。

いきつけの読書ブログ様の「まったり読書日記」でフト目にしたタイトルに惹き付けられました。なんだか、食欲も刺激されちゃったし、「ふわふわ」と温かいお話のような・・・。ということで、早速、読んでみました。

温かいのは温かいお話でしたが、とっても切なくって、胸がぎゅぅぅぅっとなるようなお話でした。なんだか、ずーーっと涙ぐみながら読んでたような気がします。

望んで嫁入りした夫とは心が通わず、何故かやることなすこと叱られてばかりの日々を送るのぶ。でも、食道楽の舅や姑に囲まれ、彼らに慰められながら暮らしていた。が、夫と心通わぬ日々にとうとう離縁を申し入れて実家に帰ってしまうのぶ。ところが、そこでも自分の居場所を見つけられず・・・。

もうね、途中から、実はこの夫婦はちゃんとお互いを想ってるんじゃないかということが分かってしまって・・・。なかなか素直になれない二人にやきもき。どっちも意固地になっちゃってるっていうかね、誤解しあってるって感じなんだもん。でも、そこが上手く通じ合えない。最初はのぶを応援してたんだけど、途中からは、つい正一郎の肩を持ってしまったワタシ(笑)分かってやれよ~!みたいな。でも、のぶが頑なになってしまったのは、元はといえば正一郎に原因がある訳で・・・。気持ちって目に見えないものだから、こうやってしまうと、絡まった糸を解すのってホント難しいですね。どっちの気持ちもホント切なくって、涙腺がついつい緩んでしまいました。

二人の関係も目が離せなかったんですが、タイトルにもあるように「食」の方も目が離せなくって・・・。美味しそうな料理が出てくる、出てくる。特にタイトルにもなってる「卵のふわふわ」なんてね~!読んだのが冬だったら、絶対にそっこーで作ってたような気がします(笑)これを誰かと一緒に食べたら、どんな時でもニッコリ微笑み合えるような気がします。あ~美味しそうだった!

ほっこりなれるお話でしたが、最後はちょっと不満も・・・。こういうラストはちょっとねぇ;;;やっぱりね、最後は家族みんなでニッコリ笑いながら美味しい料理に舌鼓を打って欲しいもんですね。ちょっと寂しかったなぁ・・・。

素敵なお話でした。この作家さんの他作品も読んでみようと思いました。



・秘伝 黄身返し卵
・美艶 淡雪豆腐
・酔余 水雑炊
・涼味 心太
・安堵 卵のふわふわ
・珍味 ちょろぎ


(2010.05.26読了) 





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