犬部! 北里大学獣医学部(片野ゆか)

webマガジン「ポプラビーチ」連載。

行き場を失った犬や猫を救うために奔走する北里大学獣医学部のサークル「犬部」(現:北里しっぽの会)。時には、インフルエンザで自分が死にそうになりながらも、動物達を救おうと奮闘する現役獣医学部生たち。

最初の著者の文章で既にうるうるる~~~となってしまって、これは人前では読めないなぁ;;;と思ってたんですが・・・。本文の方では涙腺はそんなに刺激されず、ホッとしつつ、ほんのりと肩透かし感を味わったりもしました。

行き場を失った犬や猫を救う。民間の団体の活動はTVなどでも報告されてますが、学生だけで活動するグループがあったとは!そんな驚きも感じつつ読みました。著者が意図したのかどうなのか、悲惨な状況だったり、哀しく空しさを感じるエピソードというのはほとんど無くって。学生達の奮闘が報われたり、動物達が幸せになったり、と笑顔になるエピソードが満載。もちろん、それはそれでいいんだけど、なんだか現実味が乏しいような・・・。だって、現実として、辛かった体験も多いと思うんですよねぇ。頑張っても救えなかった命とか、どうにもならなかったこととか。そういったことには、ほとんど触れられてない。まぁ、そういう意図っていうならそれはそれでいいと思うんだけど、私的にはそこら辺がね、物足りないってのとはちょっと違うんだけど、う~~ん;;;と思った部分でした。

順調に見えたサークル活動もひとつの事件をきっかけに、半年間ほど無期休部となる。創部メンバーと現役メンバーとの意識の差に、自分の過去のサークル活動を思い出してしまった。あ~あの時はこういう状況だったんだろうなぁ、と。どうしても伝わらない、重ならない気持ち。意識の差。もどかしさを通り越して怒りを覚えた日々、空しさを感じた瞬間・・・。あの頃を思い出す時、今でも苦い思いが胸に広がる。と、思い出したくないことまで思い出しちゃった;;;犬部の創部メンバー達は、今はどういう思いでいるんだろう。気になるなぁ・・・。そこまで描いて欲しいとうのはあんまりだと思うけど、ワガママを言わせてもらえるなら彼らの今の思いも聞いてみたいと思う。

学生サークルとして活動していくのは、大変なことも多いだろうとは思う。でも、これからも学生にしか出来ない姿勢で、頑張っていってほしいなぁと思います。いつの日か、その後のお話も読んでみたいものです。

最後に著者の言葉から。

動物を飼ったら、生涯世話をする!

こんなあたりまえのことが、本当にあたりまえになることを心から願って。

~「おわりに」より(p353)~



(2010.05.13読了)



犬部!
ポプラ社
片野ゆか

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この記事へのコメント

2010年07月28日 12:10
はじめまして。トラックバックさせていただきました。
おっしゃられている通り、当初の予想に反し、あっさりしているところに、私も少し物足りなさみたいなものを感じました。
ただ、重すぎる話はちょっと...、と敬遠しがちな人にも、広く読んで、知ってもらえるかもしれず、それも意図なのかもしれないと思ったりもしています。
すずな
2010年07月29日 12:49
>TVSさん
はじめまして。TB&コメントありがとうございます♪
もっと重いお話なのかな~と思っていたので、ちょっと物足りなさを感じてしまいましたよね。現実的にはもっと辛いこともあっただろうに…と思えてしまって。
でも、たしかに「広く読んでもらう」という意図なら納得です。

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