出世花(髙田郁)

最後は大泣き。
死者を弔う墓寺で「三昧聖」として成長していく少女お縁の姿を描いた物語。

みをつくし料理帖」シリーズですっかり髙田さんに魅了されちゃいまして。他の著作本を読みたい!と思ってたんですが、なかなか機会に恵まれず。旅先の本屋さんでこの作品を見つけて、即手にしてレジに並んでしまいました(笑)で、その旅先へは他の本を持参してたんですけど、それは放り出してこちらを読んじゃいました。・・・旅先でつい荷物を増やしちゃうのは悪いクセです;;;

最初の方では、出奔した母親とのあまりにも不思議な縁に、なんだかなーとご都合主義を感じずにはいられなかったんですけどね。読み進むうちに、そういうことは気にならなくなりました。途中から、先へ先へと進む手が止められず一気読み。それも、かなり号泣・・・;;;「みをつくし料理帖」同様、ついつい泣かされちゃいました。

死者を弔う墓寺を舞台に描かれているので、死者にまつわるお話ばかり。でも、だからといって”死”の雰囲気が作品全体を包んでいるという事はなかったです。逆に、”生”というものを強く感じる作品でした。

どんな人であっても、その死を悼み、死体を慈しみ洗い清めていく三昧聖。女性でありながら若くしてその三昧聖となった縁。墓寺で住職や様々な人々と交流し、様々な死体を清めながら成長していく姿に胸が熱くなりました。

髙田さんの作品の特徴なのか、四季折々に紹介される江戸の風情や料理も興味深く。そして、ミステリ色も盛り込まれていたりもして、色んな意味で楽しめる作品でした。楽しめるっていうかね、最後は号泣だったんだけど(笑)いや~今回もすっかり涙腺を刺激されちゃって。シッカリ大泣きさせられちゃいました。でも、こういうのは大好きなので、ますます次作が楽しみな作家さんとなりました。



(2010.05.11読了)




出世花 (祥伝社文庫)
祥伝社
高田 郁

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この記事へのコメント

2011年08月26日 12:35
ようやく読みました。
しっとりと落ち着いた風合い、大人向けの空気がよかったです。
なんだかいろいろと考えさせられました。このシリーズも好きです。
すずな
2011年08月29日 12:40
>香桑ちゃん
「みをつくし料理帖」シリーズとはちょっと趣が違う作品だよね。そう、まさに大人向けの空気が漂う、そんな作品だったね。

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  • 出世花

    Excerpt:  髙田 郁 2011 ハルキ文庫 著者のデビュー作。出版社を変えての新装版である。江戸時代の墓寺に拾われた下級武士の娘、お艶。墓寺には、湯灌場、火葬場、墓所があり、死者の弔いを専門とする。ほかの小説で.. Weblog: 香桑の読書室 racked: 2011-08-26 12:37