Nのために(湊かなえ)

衝撃のデビュー作「告白」から4作目。
実は、タイミングが合わなくって3作目の「贖罪」は未読なのです。もう少ししたら読めるかな。

そんな訳で3作目よりも先に読んだ4作目。4人の”N”が、それぞれの”N”を思ってやったことは、最悪の殺人事件へと辿り着いてしまう。事件から10年後、それぞれが語りだした事件の真相は・・・という、既読の「告白」「少女」と似た構成で、物語自体は面白かったんですが、またこれか・・・という気持ちも無きにしも非ず。おまけに、ラストがね、「告白」の衝撃には程遠く、そういう意味ではちょっと惜しい!と思わざるをえない読後感となってしまいました。

それぞれの独白調からなるこの作品。ひとり、またひとりと、それぞれの語りを読むうちに、だんだんと事件の真相が詳らかにされてきて、先へ先へとページを繰る手を止められなくなりました。ただ、、知り合ったみんなが揃いも揃って他人には語りたくない過去を持っているっていうのは、不自然というかね、2作目の「少女」でも感じた「ご都合主義」な部分を感じないでもないんですけどね。まぁ、でも、面白かったんで良しって感じかな。

面白かったんだけど、そして、後味の悪さもなかなかのものだったんだけど、「衝撃」という点では物足りないっていうか・・・。どうしても、あの「告白」の衝撃を期待してしまうので、そういう意味では損してるなーと、ある意味、同情もしちゃいますが。やっぱり、どうしてもね、「アレには及ばないな。」と思ってしまうんですよねぇ;;;おまけに、構成が事件に関わった人々の独白ということで、似てるのもね・・・。次はちょっと違った構成での作品が読んでみたいです。



(2010.03.29読了)



Nのために
東京創元社
湊 かなえ

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この記事へのコメント

2010年06月12日 00:08
すずなさん、こんばんは(^^)。
確かに、インパクトはちょっと低かったですね~。
「事件→事件後の関係者の独白」という流れが、定番化してるのと、えぇぇ?!という怒涛のラストじゃなかったという意味で。
悪意の連鎖ではないものの、悪循環であったことは確かですけどね。
すずな
2010年06月14日 12:44
>水無月・Rさん
どうしても「告白」のインパクトが大きすぎて…辛口っぽくなっちゃいました^^;
あ、そうですね。「悪意の連鎖」ではなく、まさに「悪循環」でしたね。

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  • Nのために / 湊かなえ

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  • 『Nのために』/湊かなえ ○

    Excerpt: あの日、あの時、或いは過去のどこかで。それぞれが、それぞれの大切に思う『Nのために』、語らなかった真実がある。 Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。 racked: 2010-06-11 23:55
  • それぞれのN

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