僕の明日を照らして(瀬尾まいこ)

覚悟して読んだ。・・・つもりだったんだけど、覚悟が足りなかった;;;

中学2年生の隼太はスナックを経営する母の再婚相手と夜を過ごす。優ちゃんは普段は優しくカッコイイけど、時々キレて殴る。暗く淋しいひとりぼっちの夜から解放された一方で、優ちゃんの暴力に耐えなければいけなくなった。

もうね、もうね・・・。前半は特にむかむか吐き気と闘いながらの読書となりました。しんどかった。途中で読むのを止めたくもなった。暴力の場面が描写されてる訳ではない。それでも、容易に想像出来る記述ではあるんだもん。暴力は怖いけれど、優ちゃんを失いたくはないという隼太の気持ちも理解出来る。ひとりぼっちの夜は心細く恐いもんだ。そう理解は出来るけど、必死で暴力に耐え、隠そうとし、何とか暴力を止めさせる方法を模索する姿は、私の理解を超えていました。理性では分からなくも無いけれど、でも、やっぱり、どうしても感情がついていけなかった。

現実でも親が子供を虐待して問題になっています。両親のいる子供が餓死というニュースを見て愕然としました。大人が子供を守るって動物としての本能ではないんでしょうか。それがどうしてこんなことに・・・。

再婚相手の暴力になかなか気づかなかった母親は、最悪の形とタイミングでそれを知る。あんな形で知られた隼太の気持ちを思うと・・・。信じられるべき大人が二人とも無条件で信じられなくなる瞬間。親だからって何をしても、何を言ってもいいってもんじゃない。人としてやってはいけないことをすれば、「親」だという免罪符は通用しなくて当然だと思う。

本当にやるせなく切ない物語でした。読んだ事を後悔するくらいに・・・。


(2010.03.22読了)



僕の明日を照らして
筑摩書房
瀬尾まいこ

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この記事へのコメント

べる
2010年04月04日 00:35
すずなさん、こんばんは。なんだか、リアリティがない話で、最後まで乗り切れないままでした。隼太の性格が掴みづらかったせいか、彼の言動には今ひとつ共感できませんでした。母親にすべてが明かされる終盤の展開は残酷でしたね。少し希望が持てる終わり方にはなってましたが・・・なんとなく、二人の再会は難しい気がします。
すずな
2010年04月11日 07:59
>べるさん
コメントが遅くなってしまってすみません;;;

隼太の言動は、理性と言うか理屈では分かるんですが、私も共感出来なくって・・・。なんともスッキリしない読後感でしたね。
二人の再会については、べるさんと同じく難しいんじゃないかなと思います。
2010年05月11日 21:57
こんばんわ。
私も前半は読んでいて辛かったです。
隼太の気持ちは分かるとは言えませんが、伝わってきました。
それでも虐待は納得できないけど、でも母親に言わずに耐えてきて、それであのラストはあんまりだと思ってしまいました。
私も、何度も止めようとしました。
何とか読み終えましたが。
2人の再会は同じく、難しいと思います。
会うことは出来ても、一緒に住むことはないかなと。
すずな
2010年05月13日 12:41
>苗坊さん
前半は本当にシンドイ読書になりましたね。
そして、あのラスト。私もあんまりだと思いました。今更…って感じでした。
二人の再会は難しいでしょうね。苗坊さんのおっしゃる通り、時々会うのは出来るでしょうけど…。

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