ソウル・コレクター(ジェフリー・ディーヴァー)

「リンカーン・ライム」シリーズ8作目。

怖い。怖い怖い怖い怖ーいっ!

私の個人情報は、一体どれだけのものが出回っているんだろう。私は日々、どれだけの個人情報を自ら垂れ流しているんだろう・・・。そんなことを改めて考えて、背筋がぞくぞく、ぞわぞわと鳥肌が立ちました。情報社会の恐ろしさというのは、いくつかの小説でも読んだことがあって、その度に怖いなーと思ってたんだけど、今回は、その「怖いなー」が、なんて可愛い「恐いなー」だったんだ!ということを実感させられました。

途中、アメリアの個人情報の一覧みたいなものが出てくる個所があったんだけど、もうね、その膨大な量に唖然。ちょっと答えたアンケートや安易に作ったポイントカード。そして、利便性からついつい使ってしまうネット通販、そしてクレジットカード決済。巷には本当に色んな個人情報が溢れているんだということを再認識させられましたねぇ。そして、この作品のように、その情報を操作しようと思えば、こんなことまで出来てしまうんだ、ということも。

いや、本当に恐かった。つい何度も言ってしまうくらい本当に恐かったんだよー。この作品を読んでる間中、自分も同じような目に合わないなんて保障は何処にもないんだ、今この時も、こういう恐さと隣り合わせでいるんだと、ぐいぐいと容赦なくその事実を目の前に突き出された気分でした。

作品としては、このシリーズに付きものの「最後の大どんでん返し」っていうのが弱かったかな、と思います。弱かったというと、ちょっとマイナスイメージなんだけど、そういう意味ではなく、ね。なんというか、素直に落ち着くところに落ち着いたなぁ~と、ちょっと嬉しさみたいなものも感じたりもしました。大どんでん返しも「えぇーーーっ!?」と驚かされて、それはそれで面白いけれど、シリーズも8作目になると、その大どんでん返しもマンネリ化というかね、予定調和みたいになってしまってる部分もあって、「そっちかー!」とは思うものの衝撃度は薄れてきてる感があったんだよね。だから、今回のような展開は、ある意味、目新しさも感じられて良かったなぁと思いました。

最後にあの「ウォッチメイカー」の影も感じて、いよいよ次巻辺りで対決なのかなという雰囲気でしたが、どうなのかな。次巻を楽しみに待ちたい。





ソウル・コレクター
文藝春秋
ジェフリー・ディーヴァー

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  • 『ソウル・コレクター』 ジェフリー・ディーヴァー

    Excerpt: 今回は比較的シンプルな構成でおおがかりなツイストもなく終わったリンカーン・ライム物最新作が『ソウル・コレクター』。 妊娠中に早々と読んでしまった嫁さんは専門分野の話が多すぎるとの感想でしたが、詳細な他.. Weblog: Akasaka high&low racked: 2010-01-10 14:12
  • ソウルコレクター

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