はむ・はたる(西條奈加)

連作短編集。「烏金」の続編。・・・でいいのかな。浅吉の尽力で「稲荷鮨売り」をして生計を立てられるようになった孤児たちと、若いお侍さんの物語。

・・・んー;;;だったんです、正直。タイトルから、すんごーーく激しい恋愛小説だと思ってたんですよねぇ。なんたって「ファム・ファタル」ですから!前作「恋細工」でもそんな感じではあった訳だし・・・。ところが!読み始めると、主人公はあの浅吉に助けられた孤児達ではないですか!あれ~なんか違う?と思いつつ、連作短編集だったので、読んでいけば徐々にそんなお話になるんだろうなぁ・・・と思い直して読んでいったんです。

期待してる割にはなかなか登場しない「はむ・はたる」。お陰で、この子か?いや、この子なのか?え?こっちなのかっ!?と著者に翻弄されまくったような気がします(笑)だって、孤児達メインのお話な訳だから、絶対に彼らの中にいる人物か、彼らの出会う少女だろうと思うじゃないですかーっ!だから、1編読み終わるごとに、アレコレ妄想・・・もとい、想像が広がっちゃってワクワク期待が膨らんでたんですよね。それが・・・ねぇ;;;結局、孤児達の兄貴分のようになった若きお侍、柾さまの「はむ・はたる」で、それも想像してたのとは全く違った雰囲気で・・・。まぁ、たしかにこのタイトルも頷けない事はないけれど、どうもタイトル負けしちゃったような、そんなお話でした。ちょっとがっかり。

それぞれの短編自体は、連作集らしく孤児達が交互に描かれて、それなりに楽しめたものの、前作の「烏金」のように胸を突かれるほどのこともなく。前作では号泣した私も、この作品では涙すら浮かべなかったという・・・。なんだか、ちょっと肩透かしをくらったような、そんな気分になりました。実は、チラッとでも浅吉が登場しないかなぁ、なんて期待もしてたんですが、それも無かったし。

ということで、ちょっと残念な読書となったのでした。ゴメスの続編が読みたい!


・あやめ長屋の長治
・猫神さま
・百両の壺
・子持稲荷
・花童
・はむ・はたる



はむ・はたる
光文社
西條 奈加

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この記事へのコメント

2009年12月26日 20:08
「ファム・ファタル」ってことに気づいたのがずいぶん後だったので、「はむ・はたる」って新しい菓子か蛍の新種か?とか変な想像をしちゃってたのでした(^_^;)
表題になるにしては、柾さまの件はあっさりと終わっちゃった感じで、ちょっと物足りないところはありましたね。
子どもたちが頑張ってる様子は読んでて楽しかったです♪
すずな
2009年12月31日 07:11
>エビノートさん
そうだったんですねぇ。でも、そのお菓子は食べてみたいなぁ(笑)私は最初から「ファム・ファタル」ってことで読んだので期待が大きすぎたようで・・・^^;ちょっと物足りなさを感じてしまいました。
あの子供達に会えたのは良かったんですけどね。

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