恋細工(西條奈加)

貪るように一気読み。はぁ~面白かった。
帯の文章やタイトルから「江戸を舞台にした哀しい恋物語」だと思ってたんですね。モロ恋愛小説なんだろう、と。確かにそういう部分もあったんだけど、それだけじゃなかった。というか、それ以外の部分がとーっても面白くって、ワクワクさせられました。

天保の改革で贅沢品が禁止された江戸の町を舞台に、錺工房の5代目争い、恋、そして、「天保の改革」へ一矢報いるような謀?などが絡み合う・・・。

たしかに切なく哀しい恋物語がベースでしたが、私としては、細工師としての職人の性、矜持、才能が絡み合い、意外な展開を見せる5代目争いの方が面白かった!お凛の才能を3代目、4代目がどう評価していたのか、周囲の人々はどう評価するのか、「江戸時代」という女が活躍できない時代の中で、お凛がどう生きていくのか。もうね、物語から目が離せなかった。先の展開にドキドキしちゃいました。

そして、「職人の心意気」が花開く大博打、大計画が動き出した時には、みんな、やっぱり「職人」なんだよねー!そうそう、そうこなくっちゃーっ!と、とってもワクワクしました。ただそれが、哀しい結末を招いてしまう結果になってしまったんだけど・・・。

それでも、その哀しみを乗り越えて、「職人」として生きていこう、時蔵の技を郷里の人へ伝えていこうと決意したお凛の姿に、ついついホロリとさせられました。最後は思わず涙。。。「職人」お凛の今後の活躍を、心から祈りたくなるようなラストでした。



恋細工
新潮社
西條 奈加

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この記事へのコメント

エビノート
2009年06月30日 20:35
最後の展開は意外というか、えぇ~~っ!!(不満)となっちゃったんですけど、職人の魂は、お凛と他の職人にしっかりと受け継がれていくんだなと、終わってみればすごく心に沁みる作品になってました。
すずな
2009年07月02日 05:34
>エビノートさん
最後は悲しい結末でしたね;;;帯に「悲劇」って入ってたので覚悟はしてましたけど・・・。
でも、これからその技や魂が連綿と伝えられていくんだと感じさせられるラストで、心に沁みる良い作品でしたね~。ついついホロリとさせられました。

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