蛇衆(矢野隆)

第21回小説すばる新人賞受賞作。

面白かった~!
前年の受賞作「桃山ビート・トライブ」(天野純希)を彷彿させるような、躍動感溢れる作品でした。

室町末期の傭兵集団「蛇衆」。その6人が九州、鷲尾家の家督相続に巻き込まれ、翻弄されていく・・・。なんだか、ちょっと内容とは違うような気もしますが(笑)

物語はイキオイがあって、ぐいぐいと惹き込まれました。強大な力に抗いつつも流されていく姿。その哀しみに胸を突かれました。そして、ラストでは意外な展開にビックリ。えぇーっ!?と驚かされましたよ~。そうくるとは思わなかった!

家督相続の元になった「巫女の予言」に翻弄された人々。「言葉の力」というものを、改めて感じた作品でもありました。それを信じるか信じないのかは人によって違うんだろうけど、何の影響も無いということはないんだな、と。そう考えると怖いよなぁ。

とっても面白かったんですが、登場人物が多かったからか、それぞれがなんだか薄っぺらにしか感じられなかったのは残念でした。人間的な厚みというか、そういうものが感じられなかったんですよね。朽縄の思いとか、もっと深く描いて欲しかったな、と思ってしまいました。

でも、新人さんですもんね。作品自体はイキオイがあって、とっても楽しませてもらったので、次作が楽しみです。




蛇衆
集英社
矢野 隆

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