林檎と蛇のゲーム(森川楓子)

第6回『このミス』大賞の最終選考会で審査員の意見が対立した作品。
・・・なんだそう。結局、賞は逃したものの「出版する」という形で決着が付いたという曰くつきの作品。

結構、面白かったけどなぁ。応募作の時から加筆修正してあるようなので、その分なのかなとは思うけど。

主人公は高校生の女の子。・・・のハズなんだけど、父親の過去の物語の方がメインだったような気がします。殺人事件に巻き込まれ、海外出張中の父親のベットの下からは謎の一億円が・・・。その一億円の正体を知るのは、父親の海外出張中、母親を亡くした珠恵の面倒をみてくれることになった父親の”友人”だという水野さん。珠恵は訳もわからず、水野さんと、そして一億円と共に逃亡する羽目に・・・。

珠恵が巻き込まれた殺人事件よりも、父親の「一億円」の話の方が遥かに面白かった。まぁ、作品自体もそんな構成になっていたんだけどね。読み始めた時は、もっとワクワクドキドキの逃亡生活が読めるのかと思っていたので、殺人事件の真相と共にちょっと拍子抜けでした。珠恵は登場させずに、父親メインで「現在のお話」という設定で書かれても良かったんじゃないかなぁとか思っちゃったり。

そんな訳で「ミステリ」としては、ちょっと弱いかな。そういう意味では、賞を逃したのは納得です。

この著者はラノベ作家さんの別名義なんだそう。ラノベ脱却を目指して書かれた作品のようなんだけど、でもさ~一応、プロ作家さんとして活躍しているのに、わざわざ別名義で応募しなくってもねぇ。堂々と名前を出して応募すればいいのに、と思っちゃうのはイジワル?






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