安政大変(出久根達郎)

安政二年十月二日に江戸を襲った大地震。その大地震の前後、江戸の人々はどんな日々を送ったのかが描かれている短編集。

今も昔も地震は突然やってくる。だから、心構えなんて出来ない分、台風のように「やってくるぞー。」という不安感も感じなくてすむ。それが、いいのか悪いのかはおいといて、だからこそ、人々は様々な思いを抱えながらも、普段通りの生活を送っている。

と、分かってるんですよね。分かってるんだけど、こんなタイトルが付いてる割には、本当に「江戸で暮らす市井の人々の日常を描く」だけの短編だったような気がして・・・。物足りなさを感じてしまいました。もちろん、普通の短編集としては、そこそこ面白く読めたんだけど、「安政の大地震」というテーマを絡めたんなら、もうちょっと「地震」を全面に押し出して欲しかったかなぁ・・・と思わずにはいられません。特に最初の数篇は、そこで終わらせるんじゃなくて、できればもう一筆欲しかったなぁ。

もちろん、地震によって運命が変わった人々も描いてはあったんですよ。でも、なんだかどれもこれもが似通った道筋を通っていくというか、内容がバラエティに富んでないというかですね。なんだろ?先が読めてしまって、だんだんと飽きてしまったような、そんな感じ。・・・もともと、短編集は苦手だから、その思いが強かったのかもしれませんね;;;



安政大変
文藝春秋
出久根 達郎

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