犬吉(諸田玲子)

以前、アンソロジー集で短編を読んで、他作品も読んでみたいと思っていた作家さん。ようやく手にしました。

がっ!大きな勘違いをしておりまして・・・。タイトルと中身をチラッと覗き見した時に、なぜか「徳川綱吉」のお話だと思っちゃったんですよねぇ;;;「犬吉」ってのは「綱吉」の別称みたいなもんだと・・・。読み始めてすぐに勘違いに気付いたんですが、最初の思い込みのせいか、なんだか最後まで乗り切れなかったような、そんな感じの読書になってしまいました。

綱吉が将軍の頃っていうのは合ってたんですが、「犬吉」という娘を主人公にした恋愛小説といいましょうか、そんなお話。元禄十五年十二月十五日。世にも有名な出来事、赤穂浪士の討ち入りが行われた日。その日、一日に「犬吉」を襲った出来事。運命の出会い。

いろんな意味で、「狂乱」という言葉がピッタリの物語だったような気がします。犬吉を取り巻く世界。巻き込まれた出来事。燃え上がる恋情。一日で、いや一夜で、そこまでの出来事を背負わせるのかと慄きつつ、それこそが「運命の一日」というものなんだと納得してる自分もいたり。

ラストは「幸せに暮らしましたとさ」となりそうでならない。犬吉の選択に「えぇーっ!?」と驚きつつ、なんだか納得もしちゃったりもしました。私にはちょっと理解出来ない行動ではあるけどね(笑)

最初の勘違いから、戸惑いながらのイマイチ乗り切れない読書となった本作品でしたが、思い返すと読後感はそう悪くない。今回は長編とはいえ短めの作品でしたが、次は長めの作品も読んでみようかな~と思います。



犬吉
文藝春秋
諸田 玲子

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