銀のみち一条 下巻(玉岡かおる)

はぁ~。
と、読了後にため息が出るくらい読み応えがありました。どっぷりと明治の銀山の世界に浸りきったような読書が出来ました。満足。

それにしても、下巻はなんだか怒涛の展開でして。
咲耶子の結婚は流れるのかと思ってたら、すんなりと結婚しちゃって「あ~ぁ;;;」と思ってたんだけど、彼女にそんな運命が待っているとは!と驚きの展開。ち、ちょっとそうきたかーっ!?と叫びたくなりました。そこまで過酷な運命を背負わせなくても・・・とも思ったんだけど、あそこまでボロボロにならなければあのラストはなかったような気もするし・・・。そう思うと必然だったのかなとも思うけど、でも、でもねぇ・・・。ちょっと辛すぎる。

そして、雷太!最初は「やっぱりね」な展開だったんだよね。まぁ、そうなるんでしょう、と思ってたから。ところがどっこい、著者は雷太にまで過酷な運命を背負わせるんだもん。もう、「えぇーっ!?」どころじゃ済まないくらいの展開でしたよ~。まぁ、伊作がシブトク復活してきたところで不穏な空気を感じない訳ではなかったけれど、所詮、脇役ってな印象だったので、またあっさり消えるんだと思ってたんだよねぇ。予想外でした。まぁ、雷太にしたって、あそこまでいかなければあのラストはなかったような気もするけどね。

と、予想外の展開に驚きつつ、そうなるだろうなと予想通りな運命を辿ったのは芳野でした。彼女の大胆な行動には、賞賛は感じるものの、そこまで意外な行動ではなかったし。ま、彼女ならそれくらいはするでしょうと納得できたものでした。

それにしても、女性としては本当に生きにくい時代だったんだなぁというの痛感した作品でもありました。もちろん今だって、”女”であることで色々とムッとすることや苦い思いをすることもあるけどね。私の職場でも「男女雇用均等法って知ってるか!?」と詰め寄りたい役員やら社員もいるし(苦笑)それでも、あの頃よりは随分と生き易い時代になったんだなぁ、と思いました。その生きにくい時代でも、プライドを持って生き抜いた女性達も少なからずいたんだなぁ、いたはずだ、と思える作品でもありました。そんな彼女達にちょっと勇気を貰ったような気もしたり。グチグチ言ってても始まらない。とにかく、自分の前にすっと伸びた道を一歩々少しずつでも進んで行かなければ。



銀のみち一条〈下巻〉
新潮社
玉岡 かおる

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